愛車の「ID.4 Pro Launch Edition」とは別のクルマに乗って、千葉を巡る1泊2日の旅に出かけました。
ニュースでもお伝えしたとおり、ID.4の通常モデルの生産がドイツのエムデン工場でスタートしました。この夏以降、日本での販売・納車が本格的に始まります。
それを前に、導入記念モデルとして販売した「ID.4 Pro Launch Edition」を再確認しながら、「プレミアムチャージングアライアンス(PCA)」 による急速充電を体験するイベントが開かれ、8speed.netも参加しました。
ふだんからID.4 Pro Launch Editionに乗る身としては、ほとんど電気自動車(EV)を運転したことがないという“6バリ”オーナーの荒島君とともに、道中の燃費をチェックしながらドライブに出かけました。旅のプランは1日目の昼前に品川を出発して、夕方に千葉県の銚子に到着。翌日はフォルクスワーゲン江戸川またはフォルクスワーゲン木更津で急速充電し、品川に帰るというもので、2日間とも途中のルートは自由です。
1日目は荒島君が運転を担当。成田においしい“まぐろ漬け丼”のお店があるというので、そこでお昼を食べて、それから関東最東端の犬吠埼を目指します。
まずは品川を出て、有明から首都高速に乗り、東関東自動車道で成田まで。一般道を含めて72kmを走行しましたが、そのときの電費は6.6km/kWhとなかなか優秀です。EVの経験が少ないという荒島君ですが、ムダな加減速が少ない走りが低電費につながりました。エンジン車でもEVでも、効率よく走るには、実はここが一番のポイントです。
成田で絶品まぐろ漬け丼に舌鼓を打ったあとは、一般道で銚子方面へ。ふだん私は回生ブレーキが強く利く「B」レンジで運転しますが、荒島君は「D」レンジのまま走行。とはいえ、フットブレーキを使っても軽くブレーキペダルを踏む状況では回生ブレーキが利くため、「D」レンジでもエネルギー回収はできます。ここでも、ムダな加減速が少なく、スムーズにID.4を走らせる荒島君は6.5km/kWhの低電費をマークしました。このとき、ID.4 Pro Launch Editionのオーナーである私が荒島君の電費を超えられるか、かなり不安になっていました(笑)
銚子では、名産の醤油の工場を覗いたり、犬吠埼の灯台を見学したり、利根川を超えて茨城の海を眺めたりしているうちに、気がつけばホテルにチェックインする時間に。この日は154kmを走行しました。
2日目は、成田空港近くに、クルマと飛行機を一緒に写真に収められる場所があるというので、そこに寄り道してから、充電ポイントのフォルクスワーゲン木更津を目指しました。
ルートは前日とぼぼ同じ一般道を逆に辿ることになりました。私は回生ブレーキが強く利く「B」レンジを使って走りました。といっても、むやみやたらと回生ブレーキを使い、加減速を繰り返すのはむしろ電費の低下につながります。必要な場面では回生ブレーキに頼りますが、基本はムダな加減速が少なくするという運転スタイルで走行したところ、7.1km/kWhをマーク。なんとかID.4 Pro Launch Editionオーナーとしての意地を見せることができて、ひと安心です(笑)
上のとおり、ID.4と飛行機がうまく写真に収まったところで、東関東自動車道から館山道に抜けるルートで木更津へ。いつもはACCを使いますが、今回はACCなしで高速を走り、電費は6.5km/kWhでした。
フォルクスワーゲン木更津に到着した時点での走行距離は310km、総平均電費は6.5km/kWhでした。スタート時に満充電だったバッテリーは32%まで減りましたが、航続距離は約160kmとまだまだ余裕があります。
ここで、90kW急速充電器を使い30分間充電を行います。充電は、PCA専用アプリを使い、充電器のQRコードをアプリで読み取り、あとは画面の指示に従うだけ。70kWくらいの出力で充電がはじまり、31分で36kWhを追加。バッテリーは79%、航続距離は約370kmまで回復しました。約30分で200km航続距離が増えるのは助かります。ちなみに、充電料金は、月額無料の都度会員は3720円(120円/分)ですが、月額1800円の会員なら1395円(45円/分)で、月会費を入れても安くなります。月に1回でも利用するなら、月額会員になったほうがお得です。
ということで、ID.4 Pro Launch Editionの電費を確認しつつ、PCAを体験するイベントは無事終了! 近い将来、Launch EditionじゃないID.4 Proに加えて、まだ乗ったことのないID.4 Liteも試乗車として用意されるという噂ですので、その際はまた「電費調査」(と充電体験)を行おうと思います。ProとLiteの電費差がどれくらいなのかも、興味津々です!
(Text & Photos by Satoshi Ubukata)