あこがれのバイヤー(1)
1990年、ユナイテッドアローズが原宿の明治通り沿いにオープンした。僕はそのころ、なぜか原宿に住んでいて、開店したばかりのユナイテッドアローズまで歩いて3分の距離だった。
第1号店オープン時は、同じセレクトショップの大御所ビームス(ユナイテッドアローズはビームス出身者が創業した)とは違った何かしらの志を感じた。商品のセレクトは、やはりビームスが基盤になっているように思えたが、彼らはライフスタイルというか、洋服や身の回りのもの全般を提案しようとしていた。その当時は、米国のアイクベーハーのシャツや、バリーブリッケンのパンツなどが、いわゆる質のいいカジュアルとして販売されていた。
輸入物と自社...