090314maru006.JPG今回は第一弾として、これからの展開の中心となる「Cup Car」についての概要を紹介していきます。「Cup Car」はVGJ(フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン)が公認レースである「GTI Cup」のために輸入し、レース装備を施した上でパッケージ販売したワンメイクレースのための正規輸入車輌です。正規輸入車なので当然、どこの正規ディーラーも購入可能であり保証に関しても通常のGOLFとまったく同じ条件で購入できます。GOLF Ⅴ でのレースの初年度である05年には33台前後(06、07年に追加で数台)の「Cup Car」が輸入されました。当時、初戦が6月だったにもかかわらず車輌が手元に来たのは一ヶ月弱前あたりで慣らし走行をするのになかなか時間が取れずかなり焦った記憶があります(笑)

メディア枠(参加出版社用)の車輌は後回しにされたようで、中にはフリー走行の三日目に受け取って一晩中走り回って慣らしをしたところもありました。まだGTIは正規導入前であったこと、日本ではカタログモデルとならないタイプの車輌であったことも導入が遅れた理由だったようです。

では何がカタログモデルと違うのか?何が同じなのか?について、ハード面とソフト面から紹介してみます。

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<標準パッケージ車輌本体価格>
365万円

<標準パッケージ内容>
- 6Pロールケージ(JAF公認レースのためスチール製)
- レース用牽引フック(前後)
- 4点式シートベルト(WILLANS製)
- レース用ブレーキパッド(前後1セットずつ)
- レース用ホイール(Volkswagen Racing)4本
- Sタイヤ(BS RE55S SR2)4本
- レース専用DSGプログラム
<車輌スペック>
GTI、2ドア、右ハンドル、DSG

090314maru008.JPGハード面としてカタログモデルとの最大の違いは「2ドア」であることにつきます。これは軽量(わずかなもの・・)なことと剛性面で多少有利なことが理由です。軽量と言ってもスチール製のロールケージが入っているために、結果としてはカタログモデルの4ドアより重くなってしまっていますが。あとは、おまけとしてファンクションスイッチ付きステアリング(R32に標準)がついてくる程度の違いです。
そうそう、もちろん前席シートは2ドア用にワンタッチで後部座席にアクセスできるようにはなっています。サイドサポートの張り出しが4ドア用より若干強いという話もありますが、言われなければまったく気付かない程度のものです。ロールケージについても室内への張り出しは少なく乗員もトランクも犠牲になってはおらず、室内にいても全く気になりません。なかなか考え抜かれた良い作りになっています。

ソフト面としては「レース専用DSGプログラム」が最大にして唯一の違いです。DSGを使った初のVW公認レースが日本シリーズだったので、ドイツ本国の開発スタッフや開発責任者の博士が来て、ずいぶん時間をかけて一台一台にプログラムをインストールしていたのをよく覚えています。エンジン本体のパワーアップをするためのプログラムはアフターマーケットでもずいぶん開発されてきていますが、DSGのプログラムは制御がかなり複雑なのと需要もないのか自分自身では耳にしたことはありません。
(続く)



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