念願のポルシェ911 Carrera T(992.1型)が納車されて1ヶ月が経ちました。
周囲から「空冷ポルシェはどうなっているのだ!」といった声が聞こえてきますが、取りあえず買えるものから買うことにしたのです。
ちょうど去年の今頃の取材でCarerra Tに試乗して、その魅力にどっぷりとハマってしまい、すぐにオーダーを入れておいたんですね。
【自動車まんげ鏡】エピソード8:次期フェル号ポルシェ、決めました!やはり最新は最良?
https://8speed.net/porsche/17662737
試乗したクルマを片っ端から買うことなんてもちろんできませんが、このCarrera Tだけは特別です。つまり、乗ってみてそれほどまでに「ビビビ」ときたわけです。よりハイパフォーマンスなCarrera GTSやGT3などにも試乗していますが、このCarrera Tの軽やかさには適いません。
ノーマルのCarreraと比較してわずか30キロほどの重量減で、これほどクルマの操作感覚が変わるものかと、正直大変驚きました。30キロなんて助手席に人を乗せたら帳消しじゃないかと思われましょうがさにあらず。やはり重量を削るべきポイントというものがありまして、ポルシェはその辺を実に上手く調整しているのです。
愛車であるCarerra Tの仕様は左ハンドルのMT車。リヤシートは本来省略されているクルマですが、あえてオプションで取り付けています。シートの背もたれを倒した状態にしておくと、割と大きな荷物(例えばフルサイズのキャディバッグ)を積むことができるのです。シートがないとその部分がボコッと凹んでしまい、「体積はあるけれどもロクに荷物が積めない」という妙な状態になってしまうんですね。多少の重量増には目をつむりました。
ボディーカラーはクレヨン、オプションとしてカーボンルーフを選びました。ホイールは実はノーマルが一番軽量なので、そのままにしています。
週末に箱根にでも出かけてじっくり慣らし運転を・・・と目論んでいたのですが、納車されてから名古屋出張、阿蘇山ツーリング、広島でラリー、イギリス出張・・・と、片っ端から週末に予定が入ってしまいまして、ロクに乗れていないのが現状です。
納車されて今日でちょうど4週間目なのですが、走行距離はわずかに180km。この週末はスズキ フロンクスの試乗がありますし、いったいどうなっているのでしょう。
・・・と、ようやく手に入れた愛車に乗れず悶々とした日々を過ごすなか、さらに悶々とする問題が出てきました。
つい先日、Carrera Tの後期型(いわゆる992.2型)の発表があったのですが、そのモデルのMTが6速になるというのです。私が買ったCarrera TのMTまでは7速だったのですが、それが1速減らされる。しかも1速から6速までのギアレシオは変更ナシ。それは何を意味するのでしょう!?
要するに「7速目はいらなかった」ということです。私が手に入れたCarrera Tの7速は何だったのか・・・。人体における盲腸のような存在だったのか?しかも後期型のCarrera Tには、新たにカブリオレの設定まであるというではありませんか。
久しぶりに買ったポルシェですが、あまりの仕打ちに屁が出そうです。酷い。ムカついた勢いで、取るものもとりあえず後期型Carrera T カブリオレのオーダーを入れてしまいました。ああ、これぞまさにメーカーの思うツボ。次のモデルはまさかの5速になるなんていわないでよホント!
(Text Ferdinand Yamaguchi Photo by Ferdinand Yamaguchi & Toru Matsumura)