最新のポルシェで、ポルシェとポルシェのドライビングが学べる「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」。2021年10月にオープンした話題の施設でドライビングプログラムを体験した。

オープンからまだ2カ月というのに、私のまわりでは「もう行ったよ」とか「何回も行ってます」と、運転好きが注目しているポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(以下、PEC東京)。私も早く行ってみたいと思っていたところ、メディア向けの体験試乗会の誘いがあり、12月上旬のとある日、千葉県木更津市にあるPEC東京を訪れることに。

建物に足を踏み入れると、クリスマスのデコレーションが施されたロビーでは、「919ハイブリッド」や「911 GT3」などが来場者を迎えてくれる。この911 GT3は近いうちにドライビングプログラム用に使用されることになるという。

予定の時間になると、まずはチーフインストラクターの新井氏からPEC東京の概要が説明された。

画像5: ポルシェもドライビングも好きになる!
「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」を体験

PEC東京の概要は下記の記事をご一読いただきたいが、ここには5つのオンロードトラックと1つのオフロードエリアがあり、一般道では体験できない、あるいは体験しにくいドライビングを安全に楽しむことができる。ドライビングプログラムに使用するのはPEC東京が用意した車両で、ポルシェオーナーであるかどうかに関係なく、最新のポルシェを運転できるのがうれしいところだ。

ちなみに新井氏は私の元同僚(笑) 8speed.netにも何度か登場している。ラリーやレースに参戦したり、レースエンジニアとして活躍したり、自動車専門誌のスタッフとして世界中を飛び回ったりと、まさにクルマの理論からドライビングまで豊富な経験を持つ頼れるアニキなのだ。

建物内をひととおり見学したあと、さっそく体験試乗開始。今回はオンロードのプログラムを体験する。オンロードのプログラムでは、全長2.1kmのハンドリングトラックをはじめ、ドリフトサークル、ローフリクションハンドリングトラック、ダイナミックエリア、キックプレート(現在休止中)を使ってドライビングを学ぶことができる。

試乗枠は90分で、1台、または2台のクルマを使い、パーソナルドライビングコーチによる1対1の指導が受けられる。今回は体験試乗ということで75分枠に短縮されたが、通常と同じ内容が楽しめるとのことだ。

下の写真は、私を担当する藤沢コーチ(写真右)。どうぞ、お手柔らかに(笑)

画像6: ポルシェもドライビングも好きになる!
「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」を体験

トレーニングカーは911カレラで、車両は予約の際に選ぶことが可能。1度のプログラムで2台を乗り比べるといったこともできる。

まずは藤沢コーチの運転で、PEC東京自慢のハンドリングトラックを2周してもらう。ニュルブルクリンクの“カルーセル”やラグナセカの“コークスクリュー”を模したコーナーもあり、このコースを速く走るのは至難のワザだが、上手く走るコツを藤沢コーチが優しく教えてくれる。

画像7: ポルシェもドライビングも好きになる!
「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」を体験

コーチとの会話のなかで驚いたのが、レッスン内容がとくにコレと決められていないこと。たとえば、用意されたトラックをすべてまわらなくてもいいし、「今日はココ!」と決めて、1枠すべてをドリフトサークルで特訓を積むもよし、本場ニュルブルクリンクのデビューに向けてカルーセルを走り込んでもよいというのだ。参加者が磨きたい技術を納得がいくまで練習できるのがこのPEC東京なのである。インストラクターを“パーソナルドライビングコーチ”と呼ぶのはそういうことだったのだ。

1対1のプログラムだけに、コーチの細やかな気配りもうれしい。実は私、乗り物酔いしやすい質(たち)で、自分で運転しているときはいいが、他人の運転だとたまにクルマ酔いすることがある。激しいドライビングではなおさらのことだ。藤沢トレーナーにそんな話をすると、彼女が運転する場面ではGの発生を抑えるドライビングを心がけてくれて、絶えず私の体調を気遣ってくれた。全員一緒の画一したプログラムではこうはいかないだろう。

藤沢トレーナーのデモ走行が終わり、ドライバー交替。ハンドリングトラックは通常のサーキットに比べてコース幅が狭く、上限スピードも100km/hということだが、アクセルのオン/オフによる荷重移動を確かめたり、スムーズなステアリング操作を学ぶには打ってつけ。

事前にシミュレーターでコースを予習したが、実際のコースのほうが走りやすく、助手席のトレーナーがアドバイスしてくれるので安心してアクセルペダルが踏めた。一般道と異なり一方通行というのも安心感につながっている。

ハンドリングトラックのあとは、ダイナミックエリアで加速や減速、スラロームを試し、また、ローフリクションハンドリングトラックではアクセルペダルの操作で簡単にオーバーステアが出るのを試した。

そして最後に挑んだのがドリフトサークル。水をまいた低ミュー路でクルマの挙動を試し、さらに、ドリフトを練習するが、藤沢トレーナーのお手本のようにうまくいかない。各トラックをひととおり体験した後、「残り時間は何をしたいですか?」という問いに、時間ギリギリまでドリフトサークルを選んだのはいうまでもない(笑)

そうこうしているうちに75分の体験試乗枠は終了。「もっとドリフトサークルで修行を重ねたい」「718と911を乗り比べてもみたい」「タイカンを走らせるとどうなるんだろう?」など、次にやりたいことが次々と頭に浮かぶ。リピートする人が少なくないというのも納得がいく。と同時に、「ポルシェ、またほしいなぁ」と思ってしまった私。やばい、やばい(笑)

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Porsche Japan)

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