“クロスA1”といえるクロスオーバーの「Audi A1 citycarver」に試乗。その印象は?
ヨーロッパではカタログモデルのAudi A1 citycarverが、日本では限定250台で発売されている。
その特徴は、約40mm高められた車高やコントラストカラーのホイールアーチモール、コントラストルーフ、ブラックアピアランスパッケージなどにより、標準モデル以上に存在感を増しているところだ。
一方、インテリアはS lineインテリアプラスパッケージが装着されたことで、スポーティさとプレミアム感を一段と増している。ナビゲーションパッケージ、コンビニエンスパッケージ、センターアームレスト、運転支援システムのアシスタンスパッケージなども標準で、装備が充実しているのも見逃せないところだ。
搭載される1.0 TFSIは、Audi A1 Sportback 25 TFSIの70kW(95ps)よりもパワフルな85kW(116ps)仕様。発進こそ少しのんびりした印象だが、走り出してしまえばパワーは十分なレベルで、加速が必要な場面でアクセルペダルを踏み込んでやれば、4000rpm手前あたりまでトルクの山は続き、不満のない加速が手に入る。
3気筒エンジンは速度が低い場面では振動やノイズが気になることがあったが、速度が上がればロードノイズにかき消されてあまり気にならなくなる。
車高が高められたAudi A1 citycarverだが、ピッチングやロール、すなわち走行中の揺れはよく抑えられており、挙動は落ち着いている。そのぶん、乗り心地はやや硬めで、路面によってはショックを伝えてくることもあるが、十分に快適な乗り心地が確保されている。
個人的に気になったのは、スマートフォンインターフェイスが搭載されず、スマートフォンの有線接続やCarPlayが利用できないところだ。
とはいえ、多少の段差や未舗装路なども気にせず進んでいけるAudi A1 citycarver。存在感のあるルックスも大きな魅力で、限定車だけに気になる人はお早めに正規ディーラーにコンタクトを!
(Text & photos by Satoshi Ubukata)