「T-Roc TDI Sport」を試乗したあと、「もしT-Rocを買うなら……」と妄想を膨らませていた私ですが、その後、「T-Roc TDI R-Line」に試乗できたので、妄想を“アップデート” !?
前回の妄想では、もしも買うなら「T-Roc TDI Style Design Package」を選びたいという結論でした。
その理由は上のコラムをご覧いただくとして、7月の4連休をT-Roc TDI R-Lineで過ごすことができました。
R-Lineは、フォルクスワーゲンのハイパフォーマンスモデルである「Rシリーズ」をイメージしたスポーティなエクステリアと、ワンランク上質なインテリアが魅力のグレード。このT-Rocでも、SUVらしさよりも、スポーツモデルとしてのキャラクターを強調したデザインに仕上げられています。Rのロゴが記されたシートもカッコいい!
エンジンやトランスミッションは、他のグレードと同じ2L TDIと7速DSGの組み合わせで、駆動方式もFFと変わりません。一方、225/40R19タイヤとDCCが装着されることから、スポーティな走りが期待できます。
まずはノーマルモードで走り出しますが、予想以上に硬めの乗り心地。装着されていたタイヤがスポーツ系の「ブリヂストン POTENZA S001」ということも影響しているのでしょうが、19インチ化にともなうばね下重の増加がやや粗い乗り心地をもたらしています。コンフォートモードに切り替えると乗り心地は多少マイルドになるものの、ボディの揺れが目立つようになり、あまり好みではありません。ロードノイズがやや大きいのも気になります。
それでも、DCCが装着されるおかげで、ガツンといった直接的なショックを伝えてこないのはうれしいところ。高速道路ではスポーツモードでも十分に許容できる乗り心地です。ACCやLane Assistのマナーも良く、安定感を増した走りで長距離の移動も楽でした。
「もしR-Lineを選ぶなら、同じ19インチでも少し軽めのアルミホイールとコンフォートなタイヤを履かせて快適さをアップしたいなぁ……」と妄想する一方、「やはり本命はStyle Design Packageか」と思いました。T-Roc TDI Style Design Packageにはまだしばらく試乗できそうにないのですが、早く試して結論を出せる日が楽しみです。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by VGJ)