■Transporter3 ■Matchbox ■Crew Cab
「ドッペルゲンガー」って聞いたことないですか?
分身とか生き写しとかいうヤツです。
ドイツ語のドッペルにはコピーとか、写し、という意味とともに「ダブル」的な意味があって、Doppel Cabといえば、通常、運転席と助手席仕様のところに後部座席がついた客室延長バージョンのトラックやピックアップのことを指すのですね。
今回取り上げるミニカーは、そんな仕様のT3(Transporter3)。
パッケージではTransporter Cabですが、シャシーにはCrew Cabと刻印されていて、呼び方は実にさまざま。
グリーンの方はダイキャスト製で、渋いボディカラーが働くワーゲンぽくてカッコいい。
オレンジ色の方はプラスティックで成型されています。
同じ金型を使い回しているのかな、と思ったのですが、よくよく観察すると微細な違いがあります。
プラの方は後席ドアにもちゃんとドアノブがありますが、ダイキャストでは省略。積荷も、内容は同じなんですが、それぞれの搭載位置とシャシーへのはめ込み方が違っていますよ。
ボディ全体もプラの方が肉厚に見えます。
型をつくるには結構なコストがかかると聞いていますが、なんの事情か同じ車種でこんなつくりわけもあり得るんですね。
どうせ新造するなら、仕様や積荷を変える、ということにはならないのはなぜなのでしょう。
まぁ、このミニカーを手にするほとんどの方にはまったくどうでもいい違いなんですけどね……。
◆ das kleine Golfgang(ダス クライネゴルフガング)は、ゴルフのミニカー、"Golf玩具"にまつわるコラム。1974年に実車が誕生して以来、古今東西で作られてきたゴルフのミニカーたちの小さなボディに垣間見えるストーリーを、小さく紹介しています。101回目以降、ゴルフ以外の水冷VWも紹介していきます。