「ゴルフTSIコンフォートライン」に続き、今度は「ゴルフTSIハイライン」を預かりました。そこで気になった"あのこと"について僕なりに考え、たどりついた結論は......。
新型ゴルフの試乗会で、コンフォートラインにも増して、良い印象を抱いたのが上級グレードのハイラインです。その理由は新開発の1.4L TSIエンジンと、ハイラインにおごられる4リンクのリアサスペンション。パワフルで燃費が良くて、走りが機敏なわけですから、運転好きにはたまりません!
そんなハイラインをふだんの生活のなかで使ったところ......
新型ゴルフの試乗会で、コンフォートラインにも増して、良い印象を抱いたのが上級グレードのハイラインです。その理由は新開発の1.4L TSIエンジンと、ハイラインにおごられる4リンクのリアサスペンション。パワフルで燃費が良くて、走りが機敏なわけですから、運転好きにはたまりません!
そんなハイラインをふだんの生活のなかで使ったところ......
まずは実燃費ですが、ストップ&ゴーの多い都内の通勤路で12〜13km/L台(平均速度30km/h弱、エアコンON)と、1.2Lのコンフォートラインと同レベルか、むしろ、1.2Lを上回ります。平均速度が20km/hを切る朝の通勤でも11km/L台をマークしたのはすごい!
一方、高速では、渋滞のない首都高で22.5km/L、豊川から新東名を経由して東京までの燃費がやはり22.2km/Lと、こちらも1.2Lを上回る結果になりました。
街中でも、高速でも、4気筒のうち2気筒を休止するアクティブシリンダーマネージメント(ACT)の効果が大きいのでしょうね! こんな瞬間燃費を見るのも珍しくはありませんでした。
試乗会では「2シリンダーモード」に切り替わっても気づきませんでしたが、慣れてくると多少エンジンの振動が大きくなるのでメーターの表示を見なくても「あれ、変わった?」とわかるように。それでも、不快なレベルではないので、2シリンダーモードに切り替わるのは大歓迎です。
街中でも、高速でも、4気筒のうち2気筒を休止するアクティブシリンダーマネージメント(ACT)の効果が大きいのでしょうね! こんな瞬間燃費を見るのも珍しくはありませんでした。
試乗会では「2シリンダーモード」に切り替わっても気づきませんでしたが、慣れてくると多少エンジンの振動が大きくなるのでメーターの表示を見なくても「あれ、変わった?」とわかるように。それでも、不快なレベルではないので、2シリンダーモードに切り替わるのは大歓迎です。
ところで、ハイラインを運転していて腑に落ちないことがひとつ。ギアのシフトポイントが高いんです。1.2Lのコンフォートラインでは60km/hを超えてすぐに7速に入りますが、このハイラインでは60km/hではまだ5速のままで、65km/hくらいでようやく6速、80km/hあたりでやっと7速になるのです。エコモードを選んでも、これは変わりません。
1.4 TSIのほうがトルクに余裕があるのだから、1.2 TSIと同じか、それよりも低いスピードでシフトアップしたほうがいいんじゃないの? そのほうが燃費が稼げるような気がするんですけどねぇ......。
試しに、60km/hでマニュアルシフトすると、6速へも、7速へもシフトアップが可能です。どうなっているんだ!?
そこで、ふと思い浮かんだのがACTのこと。ACTがついているから、あえてシフトアップを遅らせているのではないかと。そう思ったのは、5速・60km/hでマニュアルシフトしたとき、6速や7速では4シリンダーに戻ってしまったからです。
60km/hのエンジン回転数は5速が1600rpm強。一方、6速は1400rpm弱で、7速は1200rpm弱です。2シリンダーモードを使うためには、エンジン回転数が1400〜4000rpmの範囲になくてはならないのです。つまり、60km/hでは、5速は2シリンダーモードが使えますが、6速や7速はダメ。1400rpmの速度は、6速は63km/h、7速は77km/hでした。
仮に60km/hを5速・2シリンダーで走るほうが、6速や7速の4シリンダーモードで走るよりも燃費で有利だとしたら、わざわざシフトアップする必要はないわけです。また、アクセルペダルを踏み増したときに、6速や7速でトルクが足りなくてシフトダウンするよりも、5速のままのほうが素早く再加速に移れます。
実際、60km/hで5速をキープするおかげで、煩わしいシフトアップ/ダウンが繰り返されず、とても運転しやすいのは確かです。
フォルクスワーゲンの開発者に確かめたわけではないので断言はできませんが、シフトポイントが高いのはおそらくそんな理由ではないかと......。
ホントのところはどうなんでしょうか?
(Text by S.Ubukata)