140604-Golf TL-1.jpgこれまでちゃんとの乗る機会がなかったゴルフのエントリーグレード、「トレンドライン」を借りて1000kmドライブ!


正直なところ、クルマを見た瞬間、「しまった」と思いました。というのも、このトレンドラインはエントリーグレードということでいろいろな装備が省かれているうえに、設定されるメーカーオプションも少ない簡素な仕様だったからです。

たとえば、上位モデルのコンフォートラインやハイラインでは、標準のハロゲンヘッドライトをバイキセノンヘッドライトに変更できるのに、トレンドラインでは選択できません。DSRC車載器込みで意外に安いナビゲーションシステム「Discover Pro」もトレンドラインには設定なし......。まあ、コンフォートラインやハイラインでも、バイキセノンヘッドライトとDiscover Proがセットでしか選べないなど不満はあるものの、選べるだけマシですよね。
  
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また、コンフォートラインやハイラインに標準のオートライトや自動防眩ルームミラー、アダプティブクルーズコントロールがオプションで、残念ながら試乗車には装着されていませんでした。エアコンもいまどきマニュアルタイプ......。「短距離移動のときに借りればよかったなぁ」なんて思ってしまいました。

それでも、走り出してしまえばさすがゴルフ! 1.2Lでもまったく加速に不満はありませんし、低回転からトルクがある味付けのため、ストップ&ゴーの多い街中でももどかしい思いをすることはありません。

今回はほぼ高速を使った移動でしたが、直進安定性の優秀さや落ち着いた乗り心地、座り心地のいいシートなどのおかげで1日500kmほどのドライブも疲れ知らず。ディーラーオプションのポータブルナビも道案内するだけなら十分な働きをしてくれました。

ちなみにMFI(マルチファンクションインジケーター)によれば、とくにエコランをするわけでもなく、クルマの流れにあわせて高速を走ったときの燃費は17〜18km/L台で、少しペースを上げても16km/L台と実に優秀です。

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実は今回の旅では、途中、レンタカーを借りて移動する場面がありました。日本メーカーのコンパクトカーでしたが、このトレンドラインとは対照的に、しかるべきところにカーナビはついていますし、エアコンはオート、スマートエントリー/エンジンスタートボタンなどもついて、とても快適そうです。

しかし、いざ走り出すと、低回転のトルクが細いので発進がもどかしいですし、ブレーキはストロークの途中から急に効き出すためスムーズに止まれません。ステアリングも中立付近があいまいでこちらも途中から切れ出す印象......と、運転すればするほどストレスが溜まってくるものでした。

乗れば乗るほど好きになるトレンドラインとは正反対......。

ゴルフばかり乗っていると、ついラインアップの中で優劣をつけたくなってしまうんですが、ゴルフは基本性能が極めて高く、エントリーグレードでもその素晴らしさが堪能できることをあらためて思い知らされた瞬間でした。

余分な装備は要らないという人にはトレンドラインはお勧めです。でも、僕はバイキセノンヘッドライトとDiscover Proはほしいので、コンフォートラインを選んでしまうと思いますけどね(笑)

(Text by S.Ubukata)

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