



エンジンのラインナップは、ガソリンが4種類、ディーゼルが3種類。日本仕様として用意される可能性大なのは、ガソリンの1.4リッター85psと1.2リッターTSIの105ps。ミッションは5速MTが標準で、TSIには6速MTが装備され、
オプションとして、1.4と1.2TSIには7速DSGが用意されるとのことだが、日本仕様はおそらく7速DSGに統一される。1.2TSIと7速DSGの組み合わせは、パワーと燃費を両立させていると見られ、これまたどんな走りを見せてくれるか、とても楽しみ。ボディ重量(ホワイトボディ)が7.5%軽量化されたというのも、見逃せない。当然、走りは軽快感を増しているはずだ。
そして、なんといっても好ましいはエクステリア、インテリアのデザイン。その顔は、ゴルフⅥと同様の水平基調で、これはゴルフのⅢ、Ⅳを思い起こさせる。グリル内のバー(ブレード)がボディ同色となっていないところは、Ⅲのそれを継承するといっていい。
テールレンズが、2分割式になっていないのも、らしくていい。ゴルフはⅤから、ハッチバック側にもレンズをつけ、横長のデザインとしたが、コストを下げようとするなら、ハッチにも配線を必要とする2分割式はノーグッド。シンプルな新型ポロのシングルタイプのレンズが好ましいというわけだ。
インテリアデザインは、オーソドックスだ。ダッシュボードはほとんどゴルフⅥと共通の造形だが、どことなくⅢのそれを彷彿とさせ、伝統といったものを感じさせる。確かに、6ライトのサイドウインドー・グラフィックはポロならでは。しかし、全体には、21世紀に蘇ったゴルフⅢという印象が強いのである。
ゴルフは相変わらず、"世界FFツーボックスの基準"であり、今後ともそのポジションを維持していくことも確実。ただ、Ⅳ以来、コンパクトというには大きくなりすぎたことも否めない。特に、この日本では。それに加えて、エココンシャスであることが求められる現代、エンジンのダウンサイジングはもちろん、ボディのダウンサイジングが求められてもいいと思うこともある。経済の先行きが不安なこともあって、大部分の人は色々な意味で多少我慢してもいいと思っているとも思う。とすると、新型ポロはそうした考え方にまさにピッタリ、時代の流れにシンクロしているように思えるのだ。



