131227-GV.jpgワゴンとしては5代目にあたる「ゴルフ ヴァリアント」が、いよいよ日本でも発表になった。フルモデルチェンジによって、新型ゴルフ ヴァリアントは何を手に入れたのか? まずは、エントリーグレードの「ゴルフ ヴァリアントTSIコンフォートライン」をチェックする。
先日開催された東京モーターショーでジャパンプレミアを果たしたばかりのゴルフ ヴァリアントが、早くも日本に上陸。発売を前に、ひと足先に試すことができた。

新型ゴルフ ヴァリアントの概要については131226-Golf Variant CL-7.jpg
さて、ゴルフ ヴァリアントTSIコンフォートラインは、ハッチバックのゴルフTSIコンフォートラインに準ずるパワートレインや装備を採用しながら、ハッチバックのわずか5000円高の269万5000円を実現している。

105psを発揮する1.2 TSIを搭載し、プリクラッシュブレーキシステムやシティエマージェンシーブレーキを標準装着。205/55R16+アルミホイール、ファブリックのコンフォートシートなど装備も充実していて、予備知識なしで運転席に座れば、ハッチバックとの違いに気づくことはないだろう。

しかし、仔細に見比べてみると、ハッチバックのコンフォートラインに標準のアダプティブクルーズコントロールや2ゾーンフルオートエアコン、リヤビューカメラ、パドルシフトなどが未装着になっていて、それにより価格を抑えているのがわかった。

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131226-Golf Variant CL-10.jpgハッチバック同様、エンブレムを操作してテールゲートを開けると......ラゲッジスペースはとても広い! 先代でも十分に広く、僕の使い方ではその広さを持て余し気味だったが、この新型ではさらに100Lも拡大されているのだから、たくさん荷物を積む人は見逃せないだろう。

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荷室のレバーで簡単に後席が倒せたり、トノカバーやラゲッジネットが床下に収納できるのもうれしい進化だ。

ただ、ひとつ残念なのが、後席を倒したときに、フロアが完全にフラットにならないこと。これまでは、荷室を広げる際、まずは後席の座面を前に起こし、背もたれを倒す"ダブルフォールディング"式を採用していた。操作は面倒だが、フロアはフラットになる。しかし、今回はこのダブルフォールディングを採用しないため、操作は簡単になったものの、倒した背もたれが少し傾いてしまうのだ。

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131226-Golf Variant CL-12 (1).jpgまた、ダブルフォールディング式では、起こした座面が荷物のストッパーになるのだが、新型ゴルフ ヴァリアントでは、ストッパーとしてラゲッジネットを使う必要があり、その取り外しを考えるとかえって面倒では!?
さて、カンジンの走りはというと、ハッチバックに比べて60kg増した車両重量がどんな影響を及ぼすか気になるところだが......。

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131226-Golf Variant CL-6.jpg1.2 TSIエンジンも7速DSGのギヤ比もハッチバックと同じだが、2人乗車に多少のカメラ機材という状況では、力不足はまったく感じなかった。それどころか、低回転から十分なトルクを発揮するエンジン特性により、動き出しは軽快で、低い回転を維持する街中もストレスを感じることがなかった。
高速道路も、合流や追い越しの加速は十分なレベルだ。静粛性もとても優秀なのも、新型ゴルフファミリーの見どころだ。

乗り心地は、ハッチバックよりも多少硬めだが、そのぶんフラット感が高く、快適さも損なわれてはいなかった。とてもバランスのいい仕上がりである。

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ところで、リアクオーターウインドーのあるヴァリアントは、斜め後方が見やすく、運転のしやすさではハッチバックを凌いでいる。僕がゴルフ ヴァリアントを好んで所有したのは、こんな理由もあった。

ということで、広い荷室がほしい人はもちろんのこと、運転がしやすいゴルフがほしいという人にはオススメのゴルフ ヴァリアント。僕自身も、ハッチバックとヴァリアントなら、ヴァリアントを選んでしまいそうだ。

今回は試乗会ということでコンフォートラインしか試せなかったが、「ハイラインは?」「燃費は?」という疑問には、今後クルマを借り出して、じっくりチェックしようと思っている。

(Text by S.Ubukata / Photos by M.Arakawa)

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