ポルシェジャパン、新型「Panamera GTS」および新型「Panamera Turbo S E-Hybrid」の予約受注を開始

ポルシェジャパン株式会社は2024年7月18日、新型「Panamera GTS」および新型「Panamera Turbo S E-Hybrid」の予約受注を、全国のポルシェ正規販売店にて7月19日（金）より開始すると発表した。

Panamera Turbo S E-HybridとPanamera GTSは、Panameraモデルシリーズのトップモデルだ。

Panamera GTSはダイナミックなスポーツサルーンであり、Panamera Turbo S E-Hybridは、ラグジュアリーかつパワフルな最速モデルとして、シリーズの最上位に位置づけられる。Panamera Turbo S E-Hybridは、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェにおけるエンジン搭載のハイブリッドラグジュアリーサルーンの公式最速ランキングにおける新記録を樹立した。

両モデルとも、すでにPanamera Turbo E-Hybridに使用されている、ユーロ7排ガス規制にも対応した4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載する。8速ポルシェデュアルクラッチトランスミッション（PDK）も再設計された。

もっともパワフルなPanamera：Panamera Turbo S E-Hybrid

新型Panamera Turbo S E-Hybridは、これまでに生産されたPanameraの中でもっともパワフルなモデルとなる。V8ツインターボエンジンの出力は441kW（600ps）、電気モーターの出力は140kW（190ps）となる。先代モデルに比べ、システム出力は75kW（102ps）上回る575kW（782ps）、システムトルクは150N・m上回る1,000N・mを発揮する。Panamera Turbo S E-Hybridは、静止状態から100km/hまで2.9秒で加速し、最高速度は325km/hに達する。先代モデルと比較して、それぞれ0.5秒と25km/h向上している。

新型Panamera Turbo S E-Hybridの総容量25.9kWhの高電圧バッテリーは、先代のバッテリーよりも45％多くのエネルギーを蓄えられる。その結果、電気航続距離は最大88km（WLTP EAER City、EU仕様）となる。また回生出力も88kWに増加している。

トップモデルであることを強調する、ターボモデル特有のデザイン

ターボモデルは、リヤバンパーとボディカラー同色のフロントエンド、リヤでのダークブロンズのクロームメッキ仕上げのテールパイプがトップモデルであることを強調するデザインとなっている。また、Turbo S E-Hybridには、イエローにペイントされたブレーキキャリパーが特徴的なポルシェセラミックコンポジットブレーキ（PCCB）が標準装備されるほか、E-Hybrid特有カラーのアシッドグリーンも用意される。

また、メタリックグレーの「ターボナイト」はターボモデル専用カラーとなる。Panamera Turbo S E-Hybridでは、車両フロントのエアブレード、リヤバンパーのストリップ、鍛造21インチPanamera Turbo Sセンターロックホイールにこのカラーが採用される。さらに、トリムストリップやベルトストラップ、センターコンソールのコントロールパネル、ステアリングホイールなど、インテリアにもターボナイトが使用される。その他、シート、ドアパネルトリム、ダッシュボード、フロアマットにもターボナイトのコントラストステッチが施され、ルーフライニングはスエード調のRace-Texが用いられる。

Panamera Turbo S E-Hybridの新記録について

新型Panamera Turbo S E-Hybridは発売前に新記録を樹立している。ポルシェのテストドライバー、ラース・ケルン氏（36歳）は、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ（20.832km）を7分24秒172で走破。ポルシェは、この公認タイムによりNürburgring 1927 GmbH & Co. KGの公式ランキングにおいてエンジン搭載Hybridのトップクラスサルーン車として最速記録を樹立し、同クラスの従来の記録を3.62秒更新した。ラース・ケルン氏が2024年7月12日にレコードラップを達成した際、ドライバーを保護するためにPanameraにはレーシング用シートとセーフティケージが装備されたが、それ以外の仕様は市販モデルと同じ仕様である。

ラース・ケルン氏はすでに2016年と2020年に、Panameraでノルドシュライフェのクラス記録を樹立しており、最近ではPanamera Turbo Sでも記録を打ち立てている。Panamera Turbo S E-Hybridでは2020年のラップタイムを5.64秒短縮したことで、この4ドアスポーツカーのさらなる進化を証明することとなった。

Panamera Turboモデル用のサーキットタイヤとカーボンエアロキットについて

Panamera Turbo S E-Hybridのパフォーマンスは、主に新しいカーボンエアロキットとミシュランが特別に開発したUHPタイヤによるものだ。エアロキットは、Panamera TurboおよびTurbo S E-Hybridのスポーツサルーンモデルに与えられる装備となる。カーボン製のエアブレード、サイドスカート、リヤディフューザーが装備され、サーキット走行時の空力バランスを最適化する。また、フロントのリップスポイラーはフロントアクスルの揚力を抑え込む役割を持つ。これにアダプティブ4wayリヤスポイラーのガーニーフラップと組み合わせることで、ダウンフォースの効果が得られる構造となっている。

フロントが275/35 ZR 21、リヤが325/30 ZR 21のサイズのN0マーク付きのMichelin Pilot Sport Cup 2タイヤは、Panameraのダイナミックな走行条件に合わせて特別に開発されたタイヤだ。

Panamera Turbo S E-Hybridの装備について

Panameraシリーズのトップモデルにはポルシェアクティブライドサスペンションが標準装備される。このシャシーは400Vの高電圧システムと組み合わされ、技術的にはE-Hybridドライブを搭載したPanameraモデルでのみ実現可能となる。各ショックアブソーバーには、伸び側または縮み側に力を積極的に生成する電動油圧ポンプが備わっている。その結果、サスペンションはボディの動きをほぼ完全に補正し、車体を水平に保つ。また、ホイールの荷重配分をグリップレベルに合わせて調整し、トラクションを最適化している。

Panamera Turbo S E-Hybridに用意されている装備には、ドライビングダイナミクスコントロールシステム、リヤアクスルステアリング、フロントは直径440mm、リヤが直径380mmのブレーキディスクを備えたポルシェセラミックコンポジットブレーキ（PCCB）、Boseサウンドシステムも含まれている。

Panamera GTSについて

Panamera GTSは、ハイパフォーマンス向けにチューニングされたシャシー、専用のスポーツデザインパッケージ、スポーティで高品質なインテリアが特徴だ。V8ツインターボエンジンは、先代を20ps上回る368kW（500ps）の最高出力を発生する。その結果、0-100km/hを3.8秒で加速し、最高速度は302km/hに達する。さらに、Panamera GTSに標準装備されているスポーツエキゾーストシステムは、パワフルでエモーショナルなサウンドを生み出すために特別に開発されている。

Panamera GTSに標準装備されるデュアルチャンバー2バルブエアサスペンション（PASMを含む）には、スポーティなチューニングが施されている。10mm低くなったボディと強化されたスタビライザー、電子制御PTV Plusディファレンシャルロックを組み合わせることで、回転数の全域にわたってピッチとロールを抑えてボディの安定性を高めつつ、快適性を確保している。

Panamera GTSには、ボディの両サイドとリヤのブラックのGTSロゴ、フロントセクション、ダークティンテッドHDマトリックスLEDヘッドライトおよびテールライト、レッドにペイントされたブレーキキャリパーが特徴として挙げられる。

標準装備スポーツパッケージのサテンマットブラックのボディトリムエレメントには、サイドスカート、フロントエリヤのインセット、サイドウインドウトリム、リヤバンパーが含まれる。スポーツエキゾーストシステムのテールパイプはダークブロンズ仕上げとなる。また、アンスラサイトグレーの21インチ Turbo Sセンターロックホイールがアクセントになっている。

インテリアでは、ルーフライニング、アームレスト、ドアパネル、および18way調節機能付アダプティブスポーツシートのセンターパネルに、スエード調のRace-Texが用いられる。カーマインレッドまたはスレートグレーネオの2つのGTS専用インテリアパッケージも用意される。また、デコレーティブステッチとシートベルトも選択したパッケージのカラーとなるほか、マットカーボンのインテリアパッケージも選択可能だ。さらに、Boseサウンドシステム、ストップウォッチとプッシュ・トゥ・パス機能を備えたスポーツクロノパッケージも標準装備となる。

Panamera Turbo S E-HybridとPanamera GTSに与えられた新機能には、ポルシェドライバーエクスペリエンスコントロールコンセプト、HDマトリックスLEDライト、Apple CarPlay、助手席側ディスプレイ（オプション）のビデオストリーミング、スマートフォンアプリを使用した車外からの駐車オプションが含まれている。

新型Panamera GTSおよび新型Panamera Turbo S E-Hybrid価格　2024年7月18日現在

（Text Toru Matsumura）