新型Audi Q3は、MQB evoをベースとするプレミアムコンパクトSUVです。デザインにも走りにもAudiらしい洗練や先進性が感じられ、しかもその内容を考えれば、なかなかコストパフォーマンスの高い1台だと思います。

画像1: 新型Audi Q3の「新しいスイッチ」は使いやすい? 実際に試した印象は?

それだけに、新型Audi Q3に興味を持っている人は多いはず。一方で、これまでのAudiとは大きく異なる新しいコントロール系、すなわち「インテグレーテッドスイッチモジュール」の使い勝手が気になるという人も少なくないようです。

画像2: 新型Audi Q3の「新しいスイッチ」は使いやすい? 実際に試した印象は?

実際、先日サーキットを訪れた際、VW/Audi好きのプロドライバーから「あの新しいスイッチ、使いやすいの?」と聞かれる場面がありました。

実際に新型Audi Q3を運転したことのある私は、「使いやすいですよ」と即答。

話を聞けば、そのプロドライバーの知人がすでにAudi Q3をオーダーしており、8月末には納車される予定なのだとか。そこで、新しくなったコントロール系が実際にどんなものなのか気になっていたそうです。

ということで、今回は新型Audi Q3の「インテグレーテッドスイッチモジュール」について、実際に使って感じたことをあらためて紹介しましょう。

左にウインカーとワイパー、右にシフト

新型Audi Q3で新たに採用された装備のひとつが「インテグレーテッドスイッチモジュール」です。Audiとして初採用となるこのシステムでは、ステアリングコラム上に左右一対のスイッチを配置。左側にウインカー、ワイパー、ハイビームなどの機能を集約し、右側にはシフト操作を行うスイッチを備えています。

これまでセンターコンソールにあったシフトセレクターまでステアリングコラム側に移動したわけですから、写真を見ただけでは「本当に使いやすいの?」と思う人がいるのも当然でしょう。

ところが、実際に使ってみると、これが想像以上に自然でした。

画像: 左にウインカーとワイパー、右にシフト

とくに気になりそうなのが、左側に集約されたワイパーの操作です。しかし、スイッチそのものが視認しやすい位置にあり、操作方法もわかりやすいため、初めて運転したときにも戸惑うことはありませんでした。

ウインカーについても同様です。操作したときの節度感が適度にあり、クリック感も明確。指先にきちんと操作した感触が伝わってくるので、個人的にはかなり扱いやすいと感じました。

右側のシフトスイッチが使いやすい

そして、実際に使ってみて好印象だったのが、右側に設けられたシフトスイッチです。

操作はシンプルで、スイッチを軽く上下に動かすだけ。ステアリングホイールを握った状態から大きく手を動かす必要がなく、前方に視線を向けたまま指先でDやRを選べます。

画像: 右側のシフトスイッチが使いやすい

Volkswagenの最新モデルにもステアリングコラムにシフト操作を移したモデルがありますが、こちらはレバー先端をひねって操作する方式です。そのため、シフト操作の際にはステアリングホイールからいったん手を離し、レバーの先端へ手を移す必要があります。

それに対してAudi Q3は、ステアリングホイールを握った状態から指を伸ばすだけで操作できます。この違いは小さいようで、実際に使い比べてみると意外に大きなもの。個人的にはAudi Q3の方式のほうが直感的で、扱いやすいと感じました。

日本車から乗り換える人はちょっと注意!?

ただし、ひとつだけ注意したいことがあります。それは、日本車のようにステアリングコラムの右側にウインカーレバーがあるクルマから乗り換えた場合です。

Audi Q3のウインカーは左側ですが、右側にはシフトスイッチがあります。そのため、ウインカーを出そうとして、無意識に右手がシフトスイッチへ伸びてしまうことがあるのです。

「そんな間違いをする?」と思うかもしれませんが、実は私自身、Audi Q3の操作に慣れ始めた頃に何度かやってしまいました。

もちろん、ウインカーが左側にあることを意識しているうちは問題ありません。むしろ要注意なのは、運転に慣れてきて操作を無意識に行うようになった頃です。普段、右ウインカーのクルマにも乗っている人は、とくに慣れるまで意識して操作したほうがいいでしょう。

センターコンソールもすっきり

シフト操作をステアリングコラム側へ移したメリットは、操作性だけではありません。

従来のようなシフトセレクターをセンターコンソールに置く必要がなくなったことで、その周辺がすっきりしました。収納スペースにも余裕が生まれ、インテリア全体を見ても、余計なものがないクリーンな印象になっています。

画像: センターコンソールもすっきり

最近はシフトセレクターを小型化したり、センターコンソールから別の場所へ移したりするクルマが増えていますが、単に「場所を空ける」だけではなく、その操作方法が使いやすいかどうかが重要です。

その点、新型Audi Q3のインテグレーテッドスイッチモジュールは、スペース効率と操作性をうまく両立した仕組みだと感じました。

ACCもまとめてくれたら、さらにすっきり!?

一方で、少し惜しいと思った部分もあります。

ACC(アダプティブクルーズコントロール)の操作スイッチについては、従来どおりステアリングコラムに独立したレバーとして残されています。

画像: ACCもまとめてくれたら、さらにすっきり!?

せっかくウインカーやワイパー、シフト操作を左右のスイッチに整理したのであれば、ACCについてもインテグレーテッドスイッチモジュール、あるいはステアリングホイール上のスイッチへ統合できれば、さらにすっきりするのでは? と個人的には思います。

もっとも、長年Audiに乗っている人にとっては、おなじみのACCレバーが残っているほうが使いやすいという意見もあるでしょう。このあたりは好みが分かれるところかもしれません。

結論、「新しいスイッチは使いやすい?」

プロドライバーとの話がひととおり済んだころ、ちょうどそこへ、Audi Q3をオーダーしたというご本人(モータースポーツファンなら誰もが知っている人です)が通りかかりました。そしてやはり、「新しいスイッチ、使いやすいですか?」との質問が。

もちろん、私の答えは「使いやすいですよ!」

見た目こそこれまでとは大きく変わりましたが、実際に使ってみれば操作は自然で、すぐに慣れるはず。センターコンソールがすっきりするというメリットも含めて、Audi Q3の新しいインテグレーテッドスイッチモジュールには好印象を持ちました。

そして、聞かれてもいないのに「デジタルマトリクスLEDヘッドライトもかなりいいですよ!」と、こちらから耳より情報を追加(笑)

とくに、高速道路で自車線を浮かび上がらせるように照らす「レーンライト」や、車両前方の路面にガイドラインを投影する「オリエンテーションライト」は、街灯の少ない夜道で威力を発揮します。単なる演出ではなく、進むべきラインや車線内での自車位置がつかみやすくなり、夜間走行の負担を軽減してくれる実用的な機能です。

ということで、新しいスイッチは心配無用。そして、納車されたらぜひライトの実力も試してみてください!

画像: 結論、「新しいスイッチは使いやすい?」

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, Audi Japan, AUDI AG)

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