2026年1月14日、AUDI AGは、2025年の世界販売(納車)実績を発表した。それによると、2025年の世界販売台数は162万3551台となり、前年(167万1218台)比で2.9%減少した。一方で、2024年後半以降は回復の兆しが明確となっており、とくに電気自動車(EV)の販売が過去最高を更新した点が大きな特徴である。

2025年は地政学的リスクや世界経済の減速、さらに中国市場での競争激化や米国の関税政策など、完成車メーカーにとって厳しい外部環境が続いた年であった。こうした状況下にあっても、Audiは9月以降、すべての月で前年同月を上回る販売実績を記録しており、年間後半にかけて明確な上昇トレンドを描いた。
EV販売は約22万3000台、前年比36%増
2025年のAudiにおける最大のトピックは、EV販売の大幅な伸長である。通年のEV販売台数は22万3000台超に達し、前年比で約36%増加した。これはAudiにとって過去最高のEV販売実績であり、ブランドの電動化戦略が着実に成果を上げつつあることを示している。
なかでも販売を牽引したのが、「Audi A6 e-tron」と「Audi Q6 e-tron」である。A6 e-tronは年間約3万7000台、Q6 e-tronは約8万4000台を販売し、新世代EVとして市場から高い支持を集めた。これらのモデルは、航続距離や充電性能、デジタル技術の面で従来モデルから大きな進化を遂げており、プレミアムEV市場におけるAudiの競争力を強化する役割を果たしている。
受注は前年比13%増、EV受注は約58%増
販売台数以上に注目すべき指標が受注動向である。2025年の受注台数は前年比で13%以上増加し、とくにEVの受注は約58%増と大幅な伸びを示した。これは、電動モデルに対する顧客の関心が一過性のものではなく、構造的な需要として定着しつつあることを示唆している。
Audiのセールスおよびマーケティング担当取締役であるマルコ・シューベルト氏は、製品攻勢が市場に浸透し始めているとしたうえで、2026年に向けてさらなる成長への手応えを示している。

地域別ではドイツと新興国が堅調
地域別に見ると、ドイツ国内では20万6290台を販売し、前年比4.0%増を達成した。このうち約4万1000台がEVであり、EV販売は前年比で89%増と大きく伸長している。新型EVの投入が、母国市場におけるブランドの存在感を一段と高めた格好だ。
ドイツを除く欧州全体では46万4046台を販売し、前年並みの水準を維持した。EV販売は約11万3000台と前年比で約40%増加しており、欧州市場でも電動化の進展が鮮明となっている。
北米市場では20万2143台と前年比12.2%減となったが、EV販売は約3万3000台で15%増を記録し、過去最高を更新した。とくにカナダでは3万7000台超を販売し、11%増と記録的な水準に達している。
一方、中国市場では61万7514台を販売し、前年比5.0%減となった。競争環境の厳しさが続く中でも、Audiは主要プレミアムブランドの中で首位を維持している。2026年には「Audi A6L」「Audi A6L e-tron」「Audi Q5L」など、中国専用モデルを含む新型車の投入が予定されており、巻き返しを図る構えだ。
海外および新興市場では13万3558台を販売し、前年比5.5%増と堅調に推移した。アルゼンチン(77%増)、トルコ(28%増)、エジプト(21%増)などが高い成長率を示しており、地域分散によるリスク耐性の強さも浮き彫りとなっている。
2026年はモデル攻勢と電動化が鍵
2025年のAudiは、世界販売全体では微減となったものの、EVの急成長と受注残の拡大により、明確な回復基調を描きつつある。2026年は、新型EVや地域特化モデルの投入が本格化する年となり、これらが販売実績にどのように反映されるかが注目される。
電動化と商品力強化を軸に据えたAudiの戦略は、厳しい市場環境の中でも一定の成果を示した。2026年に向けて、その成果が数字としてどこまで拡大するのか、引き続き注視していきたい。
(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by AUDI AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。


