2023年9月17日、宮城県のスポーツランドSUGOにおいて、2023 AUTOBACS SUPER GT第6戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝レースが行われ、#6 DOBOT Audi R8 LMSは今季2度目の3位を獲得した。
GT300クラスに唯一Audi R8 LMSで参加するTeam LeMansは、片山義章選手、ロベルト・メリ・ムンタン選手が、SUGOの300kmレースに挑んだ。
決勝前日の9月16日には、ノックアウト方式の予選が行われた。Q1開始前には小雨が降りだし、#6 DOBOT Audi R8 LMSは、片山選手がレインタイヤでQ1-A組に臨んだ。路面コンディションが刻々と変化するなか、片山選手が計測2周目でマークした1分28秒119はA組8番手となり、見事Q2進出を果たす。ドライコンディションとなったQ2は、ロベルト選手が1分18秒482をマークし、クラス7番手からのスタートとなった。
ポールポジションは、GT300クラスは#96 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一組)、GT500クラスは#8 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹組)がそれぞれ獲得している。
決勝日の9月17日はかろうじてドライコンディションとなったものの、雨がいつ降り出しても不思議ではない不安定な空模様となった。そんななか、午後1時30分、パレードラップがスタートし、その後、1周のフォーメーションラップを経てレースが始まる。
#6 DOBOT Audi R8 LMSは片山選手がスタートを担当し、果敢な走りでオープニングラップにはポジションを1つアップ。さらに3周目には5位に浮上し、先行する4台に迫っていく。そして19周目には#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTをかわして4位に順位を上げ、さらに3番手の#61 SUBARU BRZ R&D SPORTを抜きにかかるが、横に並んだ際に#61に押し出されるかたちとなり、6番手でコースに復帰することになった。それでも片山選手の勢いは止まらず、31周を終えたところで3位でロベルト選手にマシンを託した。
クラス14番手でコースに復帰したロベルト選手だが、ほどなくしてGT500クラスのクラッシュにともない決勝レースは赤旗中断に。その後、約50分後にセーフティカー先導でレースが再開。前車との差が縮まったのを逃さず、ロベルト選手は破竹の勢いで次々とポジションをアップし、56周目には4位に浮上していた。終盤は3番手を走る#20 シェイドレーシング GR86 GTを追う展開になったが、オーバーテイクには至らず4位でチェカードフラッグを受けた。
ところがレース終了後の再車検で、トップでゴールした#18 UPGARAGE NSX GT3に最低地上高違反が発覚。これにより#18は失格となり、#6 DOBOT Audi R8 LMSは今季2度目の3位を獲得している。
GT300クラスの優勝は、ゴール直前に失速して2位でチェッカードフラッグを受けた#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが繰り上げでトップに。
一方、GT500クラスは、トップチェッカーを受けた#17 Astemo NSX-GTが再車検で失格となったため、2位でゴールした#8 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹組)が繰り上げ優勝となる波乱の結末となった。
次の第6戦は、10月15日、大分県のオートポリスで決勝が行われる。今シーズン中盤から速さを見せているAudi R8 LMSだけに、念願の優勝への期待が大いに高まる。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, Michinao Ishibashi, GTA)