【SUPER GT Rd.4 Fuji】DOBOT Audi R8 LMSが念願の初表彰台獲得！

2023年8月6日、静岡県の富士スピードウェイにおいて、2023 AUTOBACS SUPER GT第4戦「FUJI GT 450km RACE」の決勝レースが行われ、#6 DOBOT Audi R8 LMSはファイナルラップで上位2台をかわし3位でゴール、念願の初表彰台を獲得した。

GT300クラスに唯一Audi R8 LMSで参加するTeam LeMansは、片山義章選手、ロベルト・メリ・ムンタン選手、神 晴也選手の3人体制で、450kmのロングディスタンスレースに挑んだ。

決勝前日の8月5日、夏の強烈な日差しが照りつける富士スピードウェイでは、ノックアウト方式の予選が行われた。予選前の公式練習でクラス3番手タイムをマークした#6 DOBOT Audi R8 LMSは、片山選手がQ1-A組に臨み、1分37秒767はクラス5位となり、見事Q2進出を果たす。続くロベルト選手は、1分36秒982をマークし6番手となるが、上位マシンの1台が失格となり、クラス5番手からのスタートとなった。

GT300クラスのトップは1分36秒395を叩き出した#4 グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝／片岡龍也組）、GT500クラスのポールポジションは#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z（佐々木大樹／平手晃平組）がそれぞれ獲得している。

決勝日の8月6日は朝こそ青空が広がっていたものの、午前10時前には雨が降り出し、決勝レース前はウェットの状況。午後1時45分、安全確保のためセーフティカー先導によりレースはスタートする。#6 DOBOT Audi R8 LMSは片山選手がスタートを担当する。

2周を終えてセーフティカーランが解除されると、雨が止んだ富士スピードウェイは8周目を終えたところからレインタイヤからスリックタイヤに履きかえるチームが続々と現れる。#6 DOBOT Audi R8 LMSは12周を終えたところでタイヤを交換するが、タイミングが遅れたことから片山選手は18番手まで順位を落としてしまう。しかもこの時点でトップとの差は40秒以上に開き、上位入賞の希望は断たれたかのように見えた。

ところが33周目、#244 HACHI-ICHI GR Supra GTが1コーナー先で車両火災に見舞われマシンを停め、これが原因でセーフティカーが導入されると、トップと#6 DOBOT Audi R8 LMSの差は16秒強まで縮まる。片山選手は47周を快走し、13位でロベルト選手にマシンを託した。

後半を担当するロベルト選手はここから猛烈な追い上げを見せ、60周を終えたところで10位にポジションアップ。さらに、#25 HOPPY Schatz GR Supra GTの車両火災にともなうレース赤旗中断をはさんで快進撃を続け、81周目にはついに3位に浮上した。ただ、ゴールまで燃料がぎりぎりであったことから安全策を採り82周を終えたところでピットストップ。その際、レインタイヤからスリックタイヤに交換して最後の勝負に出る。

この作戦が功を奏し、11位でコースに復帰した#6 DOBOT Audi R8 LMSは92周目には5番手を走行。さらにファイナルラップとなる93周目には、直前までトップ争いを演じていた#61 SUBARU BRZ R&D SPORTと#60 Syntium LMcorsa GR Supra GTをGRスープラコーナーで一気にかわして3位となり、そのままゴール。#6 DOBOT Audi R8 LMSは念願の初表彰台を獲得した。

GT300クラスの優勝は、同じくスリックタイヤに履きかえた#11 GAINER TANAX GT-R（富田竜一郎／石川京侍／塩津佑介組）、2位は#7 Studie BMW M4（荒 聖治／柳田真孝組）。

一方、GT500クラスは、雨のレースに強いミシュランタイヤを履く#3 Niterra MOTUL Z（千代勝正／高星明誠組）が初優勝を果たしている。

次の第5戦は、8月27日、三重県の鈴鹿サーキットで決勝が行われる。Audi R8 LMSが得意とするテクニカルコースだけに、念願の優勝への期待が大いに高まる。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, Michinao Ishibashi, GTA)