Audiは、内燃機関を段階的に廃止している。2026年以降、インゴルシュタットに本社を置く同社は、内燃機関を搭載した新型車を一切発売しない方針だ。これは、ハイブリッド車の終焉を意味するものでもある。最後の新型内燃機関を搭載する最後のニューモデルはおそらく次の「Audi Q5」だろう。

※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。

いうまでもなく、CO2を削減しなければならないからだ。EUは2035年からは、ディーゼル車とガソリン車の新車を認めず、新車からのゼロエミッションを達成したいと考えている。

もちろん、そのためにはある程度の準備が必要だ。だからこそ、Audiは今後数年間、より多くのe-tronモデルを展開していくのだ。「Audi Q6 e-tron」の登場は、それほど先の話ではないはずだ。ひと回り小さいのは、小型SUVの形をした「Audi A2」後継車の可能性が高い。

この2つのモデルは、今後数年間、Audiにとって重要な存在となるだろう。

Audi Q6 e-tron

「Audi e-tron」の後継モデルになると見られる新しいSUVタイプのBEV(電気自動車)は、「Audi Q5」のサイズのボディに、「Audi Q7」の広々としたインテリアを備えるはずだ。BEVの「Porsche Macan」と同様、Audi Q6 e-tronはおそらく新しい「PPE」プラットフォームをベースにしているため、800Vの高速充電技術が搭載されることになるだろう。

航続距離は500kmという。Audiは、2022年末までに新型車を発表する可能性がある。

Audi TT RS Coupé iconic edition2

価格:113,050ユーロ(約1600万円)、市場投入:2023
年初頭。100台限定の新しい特別仕様で、専用の内外装により精悍さを際立たせている。TTの最後を飾る、おそらくもっとも高価なスペシャルモデルとなるはずだ。

画像: Audi TT RS Coupé iconic edition2

Audi R8 Coupé V10 GT RWD

価格:22万5000ユーロ(約3150万円)、市場投入:2023年初頭。5気筒だけでなく、Audi R8のV10も終焉を迎える。最高出力620PSを誇るAudi R8 GTは、Audi史上最もパワフルな後輪駆動車となる。

画像: Audi R8 Coupé V10 GT RWD

Audi RS 6 Performance

市場投入:2023年。次期Audi RS 6 Performanceは、おなじみのツインターボV8で650PS程度と推測される。

画像: Audi RS 6 Performance

Audi A2 e-tron

市場投入:2023年。低い利益率と社内での競争により、「Audi A1」は終焉を迎えそうだ。その後継車として、AudiはAudi A2を「MEB」ベースのBEVとして復活させる可能性がある。SUVはまだまだブームなので、新型Audi A2も、「Audi Q2」の上位モデルとして登場する可能性がある。そうすれば、Audiは「Mercedes-Benz EQA」の対抗馬を手に入れることができる。

画像: Audi A2 e-tron

Audi Q9

市場投入:2023年。Audiは、「Audi Q7」、「AUdi Q8」モデルシリーズよりもさらに大型で豪華なSUVを計画している。そのAudi Q9のプロトタイプは、すでにテスト走行で目撃されている。

画像: Audi Q9

Audi A6 e-tron Concept

市場投入:2023年。Audi A6 e-tronでは、2基の電動モーター(フロントおよびリヤアクスルに各1基)が、350kW(476PS)と800Nmを発揮する。800Vの技術により、Audiは超急速充電に対応する。

画像: Audi A6 e-tron Concept

Audi A6 Avant e-tron Concept

市場投入:2024年、価格:9万ユーロ(約1260万円)以上。BEVのAudi A6 e-tronには、おそらくステーションワゴンのAvantも用意されるだろう。これにより、より広いラゲッジスペースと最大700kmの航続距離を実現することができる。646PSの「RS」も登場する可能性がある。

画像: Audi A6 Avant e-tron Concept

Audi Q5

市場投入:2024年。3代目となるAudi Q5は、内燃機関を搭載する最後のモデルとなる可能性もある。さらにその後はBEVとプラグインハイブリッドになるはずだ。

画像: Audi Q5

Audi R8

市場投入:2025年。Audiでは、V10スーパースポーツの後継車として、BEVスーパースポーツを開発中で、2020年代の半ばごろに市場に登場する予定だ。Audi R8の後継車は新しい名前で登場するものの、2ドアクーペのスタイルは受け継がれ、Audi史上最もパワフルなモデルになるといわれている。

新型車のベースについては、2つのシナリオが考えられるが、いずれもポルシェに関係するものである。次世代の「Taycan」や「e-tron GT」にも採用される「SSP Sport」アーキテクチャーや、「718 Boxster」や「Cayman」の後継車種として取り組んでいる新しいスポーツカー用プラットフォームが考えられる。どのようなベースであれ、Audi R8に代わるBEVは、「e-tron GT(RSバージョンは最高出力646PS、0-100km/h加速3.3秒)」よりもパワフルで高性能なものになりそうだ。

画像: Audi R8

Audi skysphere

市場投入:2025年。ドライビングラウンジチェアとアクティブドライビングマシンの性格を兼ね備えるEVロードスター。ショーカーではホイールベースが可変であったが、量産モデルにそのコンセプトが取り入れられるかはまだわからない。

画像: Audi skysphere

Audi urbansphere

市場投入:2030年。Audiは、このスタディモデルで明日のシティカーを示したいと考えている。このモデルの注目点は、プライバシーの保護だ。ただし、Audiは市場投入を2030年まで待つとしている。

画像: Audi urbansphere

Audi A4 e-tron

市場投入:2024年。BEVのAudi A4 e-tronは、ポルシェとの協業による「PPE」プラットフォームを採用する可能性が高い。当然800Vの技術を備え持つ。

Audi A4 B10

市場投入: ¥2024年。次期Audi A4は、「Mercedes-Benz C-Class」や「BMW 3 Series」との差を縮める存在になると考えられており、「Audi A6」に迫る大型化が図られそうだ。6気筒のガソリンエンジンは、「Audi RS 4」だけに生き残る可能性が高く、電気ブーストによって、おそらく500PSに迫るパワーを発揮することだろう。ディーゼルは、V6がおそらく消え、3.0 TDIは最大350馬力のハイブリッド4気筒エンジンに置き換わる可能性がある。

Audi A8

市場投入:2024年。「Audi A8」後継車は、予想とは異なるシューティングブレーク風の外観になる予定だ。自律的に走行し、視線追跡で操作する。エンジンはランボルギーニ ウルスの4リッターV8で、ハイブリッド化すれば約700PSを発揮することになる。しかし、純粋な電気駆動もあり得ないことではない。

Audi Q7

市場投入:2024年。Audi最後の純内燃機関モデルは大型SUVのAudi Q7かもしれない。何はともあれ、すべてのエンジンレンジが電動化され、特にプラグインハイブリッドがその役割を担うことになるだろう。

Audi e-tron GT Shooting Brake

市場投入:未定、価格:10万ユーロ(約1400万円)以上。「Porsche Taycan Cross Turismo」と同様に、Audiはおそらく「e-tron GT」のシューティングブレークバージョンも提供することだろう。最高出力は646PSで、「Audi RS 6」の電気自動車の対抗馬となる。

(Text by Katharina Berndt, Jan Götze and Moritz Doka / Photos by Audi AG, autobild.de)

画像: 【Auto Build】2030年までに登場予定のAudiニューモデルを一挙紹介!

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