2021年11月28日、静岡県の富士スピードウェイにおいて、2021 AUTOBACS SUPER GT第8戦「AUTOBACS SUPER GT Round 8 FUJIMAKI GROUP FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが行われ、21号車のHitotsuyama Audi R8 LMSが17位、6号車のTeam LeMans Audi R8 LMSが18位でともに完走した。

画像1: #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

第7戦を終えた時点で、ドライバーランキングトップは、61号車のSUBARU BRZ R&D SPORTを駆る井口卓人/山内英輝組で、これを56号車リアライズ日産自動車大学校 GT-Rの藤波清斗/J.P.デ・オリベイラ組、55号車ARTA NSX GT3の高木真一/佐藤 蓮組が追う展開だ。

一方、Audi勢は、21号車Hitotsuyama Audi R8 LMSの川端伸太朗/篠原拓朗組は前戦のもてぎで優勝したものの、6号車Team LeMans Audi R8 LMSの本山 哲/片山義章組はまだポイントが獲得できておらず、この最終戦でなんとか入賞を果たしたいところだ。

決勝前日の11月27日午後、富士スピードウェイでは青空の下、ノックアウト方式の予選が行われた。Q1 A組に臨んだ21号車の川端選手はセッション終了間際のタイムアタックで1分35秒670を叩き出し、4番手でQ2進出を果たす。そして篠原選手が担当したQ2は、最終コーナーで姿勢を乱しながらも1分36秒048で11番グリッドを獲得した。

画像3: #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

一方、予選Q1 B組に挑んだ6号車の片山選手は、計測5周目に1分36秒467をマークしたものの、8番手にはコンマ851秒及ばず、B組11番手。Q1突破はならず、23番グリッドからのスタートが確定した。

ポールポジションは、コースレコードとなる1分34秒395を叩き出した山内選手の61号車SUBARUで、悲願のシリーズ優勝がまた一歩近づいてきた。

画像2: #6 Team LeMans Audi R8 LMS

#6 Team LeMans Audi R8 LMS

決勝当日の富士スピードウェイは快晴に恵まれ、エアレースで活躍する室屋義秀選手が度肝を抜くフライトパフォーマンスで会場を沸かせてくれた。

画像1: 【SUPER GT Rd.8 FUJI】2台のAudi R8 LMSがともに完走
シリーズタイトルはSUBARU BRZ R&D SPORTに

そして午後1時にフォーメーションラップがスタート。2周走行後、ローリングスタートにより戦いの火蓋が切られた。

11番グリッドからスタートした21号車は川端選手が前半を担当。オープニングラップですぐさまポジションを9番手まで上げるが、周回を重ねるうちに左リヤタイヤのグリップが低下し、ペースが上げられない。15周を終えた時点では15位までポジションを落としてしまう。

画像4: 【SUPER GT Rd.8 FUJI】2台のAudi R8 LMSがともに完走
シリーズタイトルはSUBARU BRZ R&D SPORTに

24周を終えたところでドライバー交替のためにピットストップ。今回は4輪すべてのタイヤ交換が義務づけられているため、タイヤ無交換や2輪のみの交換でピットストップ時間を短縮する作戦は採れない。

ニュータイヤでコースに復帰した21号車の篠原選手は速さを取り戻し、このままポジションを上げていくと期待された。ところが、ピット作業での違反が発覚し、ドライブスルーペナルティを受けてしまう。これにより事実上19位までポジションを落としたものの、最後まで諦めない走りで17位で完走を果たした。

画像5: 【SUPER GT Rd.8 FUJI】2台のAudi R8 LMSがともに完走
シリーズタイトルはSUBARU BRZ R&D SPORTに

一方、23番グリッドからスタートした6号車は、今季はじめて本山選手が前半を担当。序盤はタイヤの内圧が上がらず、スタート直後にポジションをひとつ落としたものの、ベテランらしい安定しした走りで周回を重ね、片山選手にマシンを託す。

画像6: 【SUPER GT Rd.8 FUJI】2台のAudi R8 LMSがともに完走
シリーズタイトルはSUBARU BRZ R&D SPORTに

後半を初めて担当した片山選手は、タイヤが温まり切らない状況でのバトルを経験し、またオーバーステア気味のマシンにやや苦労しながらも、荒れた展開の中で着実に周回を重ね、18位完走で最終戦を終えた。

これにより、6号車と21号車は今シーズン全8戦すべてを完走で終えることになった。

画像7: 【SUPER GT Rd.8 FUJI】2台のAudi R8 LMSがともに完走
シリーズタイトルはSUBARU BRZ R&D SPORTに

GT300クラスのレースは、ポールポジションの61号車SUBARUが前半をリード。しかし、ドライバー交替後は6番手まで順位を落としてしまう。そこから挽回を図った61号車は3位でフィニッシュ。優勝は60号車SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT、2位が65号車LEON PYRAMID AMGだったことから、61号車SUBARUは初のシリーズ優勝を獲得している。

GT500クラスは、ポールポジションからスタートした14号車ENEOS X PRIME GR Supraが序盤リードするが、セーフティカー明けに36号車au TOM'S GR Supraがトップを奪うことに。36号車はそのまま逃げ切り今季初優勝。ドライバーランキングは、7戦までトップの1号車STANLEY NSX-GT(山本尚貴)が GT300クラスのマシンとの接触で順位を落とし、まさかのノーポイント。第8戦で優勝した36号車の関口雄飛選手と坪井 翔選手が逆転でタイトルを獲得している。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Hisao Sakakibara, Satoshi Ubukata)

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