2021年9月2日(日本時間3日)、AUDI AGは「sphere」コンセプトカーの第2弾となる「Audi grandsphere concept」を発表し、2021年9月7日に開幕するIAA 2021(ミュンヘンモーターショー)で披露する。
「sphere」コンセプトカーは、Audiの未来のデザインを示すデザインスタディで、乗員を取り巻く空間を「sphere」(スフィア=球)と呼び、インテリアデザインの中心に据えたのが特徴だ。
2021年8月発表の「Audi skysphere concept」、2022年発表予定の「Audi urbansphere concept」とともに、PPE(プレミアム プラットフォーム エレクトリック)を採用する電気自動車であり、いずれのモデルもレベル4の自動運転に対応。自動運転時にはステアリングホイールやペダルが格納される。
Audi grandsphere conceptは、全長5.35×全幅2.00×全高1.39m、ホイールベースが3.09mという堂々たるサイズをもつ4ドアクーペ。短いフロントオーバーハングと長くフラットなボンネット、低くエレガントなルーフラインなどを特徴とし、また、Bピラーのない観音開きのドアや広いグラスエリアにより開放的なキャビンを手に入れている。
2+2のキャビンは、前席を優先させたデザインで、ラウンジのような快適な空間に仕立て上げられている。それを象徴するように、AudiはこのAudi grandsphere conceptを、ファーストクラスやプライベートジェットに例えている。
自動運転時には格納されるステアリングホイールをジェスチャーにより出現させれば、グランドツアラーとしてのドライビングを楽しむことができる。2個の電気モーターを搭載するAudi grandsphere conceptは、システム最高出力530kW、システム最大トルク960Nmを誇り、0-100km/h加速は4秒。バッテリー容量は120kWhで、航続距離は750kmに及ぶ。
Audi grandsphere conceptに採用されるデザイン要素や先進機能は、今後登場するAudiの新型車に応用されるという。次期型Audi A8やAudi A7 Sportbackなどにどんな影響を与えるのか、興味津々である。
(Text by Satoshi Ubukata)