2020年11月14日〜15日、大分県のオートポリスで「TCRジャパンシリーズ2020 Round 4」が行われ、Audi RS 3 LMSの篠原拓朗選手がSaturdayシリーズで、Cupra TCRのHIROBON選手がSundayシリーズでそれぞれ優勝した。
第4戦には、Audi RS 3 LMSが2台、VW Golf GTI TCRが1台、ALFA ROMEO GIULIETTA TCRが2台、ALFA ROMEO GIULIETTA Veloce TCRが1台、Honda CIVIC TCRが4台、Cupra TCRが1台の計11台がエントリーした。11名のドライバーのうち、いわゆる“ジェントルマンドライバー”が競う「ブロンズクラス」が9名、「オーバーオール」と呼ばれる総合のみで戦うドライバーが2名で、Audi RS 3 LMSの#21 篠原拓朗選手とVW Golf GTI TCRの#25 松本武士選手がこれにあたる。
TCRジャパンシリーズの各ラウンドは、「Saturdayシリーズ」と「Sundayシリーズ」で構成され、ここオートポリスでは15分間の公式予選と、20分+1LAPの決勝レースが、それぞれ行われる。
Saturdayシリーズ
11月14日の午後2時5分から、Saturdayシリーズの決勝が行われた。オーバーオールのポールポジションは#21 篠原選手が、ブロンズクラスは、フォルクスワーゲン グループの一員である「SEAT(セアト)」のCupra TCRを駆る#19 HIROBON選手が、それぞれ獲得した。
スタンディングスタートで始まったレースは、#21 篠原選手が会心のスタートを決め、トップのまま1コーナーへ。これに2番グリッドからスタートした#19 HIROBON選手が続く。その背後では激しい3番手争いが繰り広げられ、1周目終了時点で4位スタートの#25 松本選手が3位に浮上している。
その後、トップの#21 篠原選手は2位の#19 HIROBON選手との差を徐々に広げていく。#19 HIROBON選手も3位の#25 松本選手を大きく引き離し、その後もこの2台は着実に周回を重ねていき、#21 篠原選手がポール・トゥ・ウィン。#19 HIROBON選手はオーバーオールで過去最高の2位を獲得するとともに、ブロンズクラスの優勝を果たした。
一方の#25 松本選手は、2台のCIVICと3位争いが続くが、なんとか最後まで2台を抑えて、オーバーオール3位でレースを終えている。
Sundayシリーズ
11月15日の午前9時35分から、Sundayシリーズの決勝が行われた。ポールポジションはSaturdayシリーズと顔ぶれで、オーバーオールは#21 篠原選手、ブロンズクラスは#19 HIROBON選手がそれぞれ獲得した。
レースは、ポールポジションの#21 篠原選手がスタートで一瞬出遅れたものの、なんとかトップを死守。3番グリッドからスタートした#19 HIROBON選手は、2番グリッドの#25 松本選手をかわして2位に浮上する。
トップの#21 篠原選手は周回を重ねるごとに#19 HIROBON選手との差を広げていき、Saturdayシリーズ同様、ポール・トゥ・ウィンを達成するかと思われたが、8周目あたりから徐々にペースが落ち、9周目のストレートで#19 HIROBON選手にトップを明け渡すことに。エンジンの不調に見舞われた#21 篠原選手はその周の終わりにピットに戻り、そのままレースを終えてしまう。
代わりにトップに立った#19 HIROBON選手は、#25 松本選手に3秒199の差をつけてゴールし、ブロンズクラスの優勝とともに、オーバーオール初優勝を飾った。
次の第5戦は、12月4日〜6日、三重県の鈴鹿サーキットで開催される。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by TCR Japan)