2020年9月17日、アウディ ジャパンは、電気自動車「Audi e-tron Sportback」を発表し、同日より全国52の「e-tronディーラー」で販売を開始した。
アウディブランドとして日本初導入となるAudi e-tron Sportbackは、クーペスタイルのミッドサイズSUVで、全長4,900×全幅1,935×全高1,615mmと低めの全高や、Audi A7 Sportbackを彷彿とさせる流麗なルーフラインにより、スタイリッシュなフォルムを実現する。フロントマスクは、Qファミリー同様、8角形のシングルフレームグリルを採用するが、プラチナグレーのフレームや、部分的に閉じたe-tron独自のグリルデザインを採用することで、e-tronらしさをつくり上げている。
インテリアは、Audi Q8やAudi A6など、最新のAudi同様のデザインを採用している。具体的には、水平基調のダッシュボードをはじめ、上下2つのタッチパネルによりシンプルなデザインと直感的な操作を可能とするMMIタッチレスポンス、フルデジタルメーターのアウディ バーチャルコックピットが、Audi e-tron Sportbackの先進的なイメージを際立たせている。
さて、今回日本に導入されるのは「Audi e-tron Sportback 55 quattro」をベースとした「Audi e-tron Sportback 1st edition」。
パワートレインは、駆動用モーターを前後アクスルに1個ずつ搭載することでquattroを形成。2個のモーターを合わせたシステムパワーは265kW、664Nmで、ブースト機能を使えば最大8秒間、300kWに出力をアップすることができる。その際の0-100km/h加速は5.7秒をマークする。
駆動用バッテリーの容量は95kWhで、一充電あたりの航続距離は最大405km(WLTCモード)を達成する。e-tronの充電は、交流200Vの普通充電と、直流の急速充電に対応し、急速充電はCHAdeMO規格の急速充電インフラ(50kWまで)が利用可能。バッテリーを0%から80%まで充電時間は、50kWの急速充電で約1時間半だという。
4WDのquattroは、通常走行時はリヤモーターのみが作動。大きな加速が必要な場面や、滑りやすい状況ではフロントモーターが作動することで、トラクションを確保する。
走行エネルギーを回収するため、0.3Gまでの減速時には回生ブレーキのみで対応。それを超える場合にはメカニカルブレーキを併用する。
サスペンションは前後5リンク式を採用するとともに、アダプティブエアサスペンションを標準装着することで、快適な乗り心地とスポーティな走りを両立する。
Audi e-tronの日本導入記念モデルとなるAudi e-tron Sportback 1st editionでは、アコースティックサイドガラス、プライバシーガラス、バング&オルフセン3Dサウンドシステム、パワークロージングドアで構成されるサイレンスパッケージや21インチアルミホイールなどを標準装着。また、ミラーの代わりに小型カメラを用いた「バーチャルエクステリアミラー」を搭載するモデルが選べる。
価格は、Audi e-tron Sportback 1st editionが1,327万円、バーチャルエクステリアミラー付きが1,346万円。購入に際しては、一般社団法人次世代自動車振興センターが交付する「クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金」として40万円の補助金が利用可能である。
なお、アウディ ジャパンではe-tronの導入にあわせて、「e-tron Charging Service」(5,000円の月会費と15円/分の従量料金が1年目のみ無料)を提供し、「合同会社 日本充電サービス(NCS)」加入の充電器が利用可能となる。また、Auid e-tronの購入者で、自然電力が提供する『自然電力のでんき』との契約を結んだオーナーには、毎月1,000円の電力料金割引が1年間提供される。
(Text by Satoshi Ubukata)