いよいよ夏本番! エアコンが大活躍するこの時期、気になるのがニオイ……。これは、エアコン内に潜むカビやバクテリアが原因であるといわれています。
そんな悩みを解決するのが、Audi正規ディーラーで行っているエアコンクリーニングです。今回はその作業の様子を特別に見せていただきました!
※2015年4月の記事を再構成して掲載しました。
エアコンクリーニングは、エバポレーター(冷却器)と呼ばれる部品に専用の洗浄液を吹き付け、カビやバクテリアといったニオイの原因や一年中飛んでいる花粉も洗い流す作業です。原因を元から除去できるので、高い効果が期待できます。
さっそく作業を始めたいところですが、実はその様子が見えにくいということで、今回は特別にグローブボックスを取り外してもらいました。
準備が整ったところで、まずはダストポーレンフィルターを取り外します。写真左下が取り外したダストポーレンフィルターです。写真右下の新品に比べて、うっすらと黄色がかっているのがわかります。それだけ、汚れているということですね。ちなみに、黒っぽいのは活性炭が使われているからです。
取り外したダストポーレンフィルターをよく見ると、フィルターの隙間に植物の種子やゴミが詰まっています。これもニオイやエアコンの風量減少につながります。車内でタバコを吸う人やペットを乗せることが多い方は1年ごと、それ以外の方でも花粉やPM2.5で汚れるため、2年ごとの交換を勧めているそうです。
そして、いよいよエアコンクリーニングの作業に取りかかります。下の写真が、作業に使うAudi専用の洗浄ツールと、もちろんAudi純正の洗浄液です。
洗浄ツールのタンクに洗浄液を入れ、高圧のエアにつないだら、あとは助手席の足元にあるエバポレーターに向けて洗浄液を吹き付けます。
作業では1本の洗浄液を使い切ります。タンクが空になったら、約30分間、クルマを放置。この間に洗浄液がエバポレーターに浸透し、カビや花粉などの汚れを洗い流してくれるのだそうです。
そして30分後、メカニックが新品のダストポーレンフィルターを取り付け、クルマの窓を閉め切りました。そして、10分間、内気循環でエアコンを動かします。このときブロワの風量は最大。温度設定はHIとLOを繰り返し、内部を乾燥させます。意外に手間のかかる作業なんですね。
約1時間の作業ののちクルマに乗り込むと、気になるニオイはすっかり解消していました。想像以上に効き目がありますね。量販店で手に入る消臭剤は効き目が短いのに対し、Audi正規ディーラーのエアコンクリーニングは長く持続するのもうれしい点です。かすかに洗浄液のアルコールの匂いが残っていますが、時間が経つと消えるそうです。
メカニックから聞いたのですが、私のように冬場にエアコンをオフにしていると、嫌なニオイが発生しやすいそうです。「最近のAudi車のエアコンはオンのままでもほとんど燃費は変わらないので、冬場でもオフにせずに使うのが、ニオイの予防には効きますよ」とアドバイスをいただきました。
なるほど。これからは、そう心がけます。その前に......エアコンクリーニングの効果を実感した私としては、一日も早く作業をお願いしたいと思っています。
(Text by Satoshi Ubukata)