今年のジュネーブショーのAudi。目玉は新型「Audi A6」ですが、プレスコンファレンスの演出もなかなか凝ったものでした。
「Audi A6」のチーフデザイナーで、Audi designの取りまとめをしているマーク・リヒテ氏にインタビューすることになっていたので、ちゃんとプレスコンファレンスを見ようと早めにAudiブースへ。行ってみるとステージの前には赤いシートが映画館のように並べられ、そこで何やら紙を渡されたのです。
そんな雰囲気のなか、プレスコンファレンスは始まりました。
そしてAudiではもう1台「Audi e-tron」のプロトタイプがお披露目されましたが、こちらはチラ見せ。瞬ベールは取られますが、そのほかの時間はベールがかけられたままで、ミステリアスです。
Q:リヒテ氏はこれまでAudi A8 、Audi A7、Audi A6を手掛けていますが、Audi A6はどんなクルマか?
Q:エレガンスの表現方法は?
Q:ディテールの違いは?
そしてAudiといえばもうひとつ注目されていることが!
今年のジュネーブもAudiはチャレンジングです。
見ると映画のチケット......と思いきや、プレスコンファレンスの時間が書かれているチケット。まわりを見渡せば、映画館のスタンドやポップコーンマシンがあったり、席までポップコーンやチョコバーを売りにきたり(プレスコンファレンス会場なので無料!)、まさに映画館!
そんな雰囲気のなか、プレスコンファレンスは始まりました。
赤いライティングのもと、「007」風にドラマティックに登場する新型「Audi A6」と開発陣たちも、映画スター顔負け(!?)の演技で、まるでドキュメンタリーのよう☆
続いて披露されたショートムービーで私が気に入ったのは、新型「Audi A6」に搭載されている機能が、タイヤの付いた台座の上に置かれているというもの。マッサージチェアはシートのマッサージ、地球儀はカーナビ、扇風機はエアコン、そのほかにもライトやスピーカーなど、アナログですがビジュアル的にわかりやすい♪
スマホがコネクトするキーとしてセンターコンソールにセットされたり......。
そしてAudiではもう1台「Audi e-tron」のプロトタイプがお披露目されましたが、こちらはチラ見せ。瞬ベールは取られますが、そのほかの時間はベールがかけられたままで、ミステリアスです。
そしてリヒテ氏の話。
Q:リヒテ氏はこれまでAudi A8 、Audi A7、Audi A6を手掛けていますが、Audi A6はどんなクルマか?
Audi A8はプレステージカーなので、威厳を持たせるため、ボンネットを大きく、シングルフレームグリルなども大きくしています。一方、Audi A7はスポーティ、Audi A6はスポーティ&エレガンスの融合。全長を変えずにホイールベースを長く、ホイールサイズも大きくしました。
Q:デザインフィソロフィーをどう実現するのか?
quattroのイメージを強調し、差別化しています。ショルダーラインを下げて、クワトロをイメージさせるブリスターフェンダーを強調したことで、よりエレガントで筋肉質になったと思います。
Q:エレガンスの表現方法は?
キャビンが流れるようにデザインしました。頑丈なボディにエレガントなキャビンが載り、ルーフラインは後ろに落ちるデザイン。また四輪のバランスも明らかに他とは違います。インテリアはAudi A8は水平基調で、Audi A6とA7はスポーティ。これらをひとつのフィソロフィーでつくります。単にスケールを変えただけではないのです。そしてそのつくり込みはできています。よりワイドになったシングルフレームグリルは2014年にデ・シルバによって投入されたものです。
Q:ディテールの違いは?
Audi A8は大きくて堂々としていて、全体的にアップライト。Audi A7はスポーティで、Audi A6はその中間です。
Q:インスピレーションを受けたデザインは?
初代Audi quattroからは多くのインスピレーションを受けています。たとえばCピラーの形は継承しています。
Q:「Audi e-tron」ではAudiのデザイン言語を変えていきますか?
プロポーションもエクステリアもインテリアも、考え方は変えます。エアロダイナミクスもデザインに影響するかもしれません。
と、こんな感じでした。
そしてAudiといえばもうひとつ注目されていることが!
それは少し離れた「イタルデザイン」ブースに展示されている「Pop.Up Next」。これは、Audi×イタルデザイン×エアバスの3社が共同開発している自動運転の空跳ぶドローン。2人乗りで、機内の49インチのスクリーンが顔認証をしたり、視線の向いたほうを追跡する「視線追跡捜査システム(アイトラッキング)を行うとか。
今年のジュネーブもAudiはチャレンジングです。
(Text by Yumi Yoshida)