141130-FSW-13.jpg2014年10月30日(木)、静岡県の富士スピードウェイにて「VW&Audi ワンメイクドライビングレッスン」が開催されました。果たしてどんな内容だったのか、実際に参加した1to8.netのスタッフがレポートします! 日本のモータースポーツの聖地、富士スピードウェイ。ここを「気持ちよく走られるようになったらいいなぁ」と思う人は多いはずです。僕自身も富士を走る機会は多いのに、なかなか上手く走ることができず、いつも悔しい思いをしていました。

そんな気持ちを知ってか知らずか、「ドライビングレッスン、受けてみない?」と誘ってくれたのが、自動車専門誌「ル・ボラン」のHさん。実はこの「VW&Audi ワンメイクドライビングレッスン」は、ル・ボランと富士スピードウェイのコラボレーションにより開催されるイベント。VolkswagenとAudi限定のドライビングレッスンというのも安心感や親近感があって、お言葉に甘えることにしました。

当日は絶好のイベント日和。雪を戴いた富士山が30台あまりの参加車両を歓迎してくれているようです。しかし、のんびり富士山を眺めているわけにはいきません。さっそく受付をして、8時には講習スタート!

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最初の30分は、富士スピードウェイ初心者向けに、基本的な走行ルールを学びます。そして、ひととおり注意事項が頭に入ったところで、本日の講師が登場。左から、インストラクターの萩原秀輝さんと橋澤 宏さん。そして、現役レーシングドライバーの吉田広樹選手と久保凛太郎選手がサポート役を務めるという、なんとも豪華な顔ぶれでした。

座学では、車載映像を見ながらコースインの仕方を確認したり、コーナーを曲がりきれないときには無理せずエスケープゾーンを利用すること、再びコースに戻るときにはコース上の走行車両を確認することなど、基本事項のみが伝えられます。どちらかというと座学はあっさりという印象......そのぶん、実践的な部分に時間を割くのが、このドライビングレッスンの特徴なのかもしれません。

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9時半にはさっそく走行開始。まずはパイロンが設置された特設コースでコーナリングのトレーニングを行います。それにしても、参加車両がすごい! VolkswagenはGTIやRモデルばかり、AudiもSモデルやRSモデルが目立ち、なかにはR8も混じっています。ちなみに、私は愛車のAudi A3 Sportback 1.4 TFSIで参加。122psというエンジンパワーは、下から数えて何番目でしょう(笑)

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それはさておき、設定されたコースがとてもユニーク! 富士スピードウェイの後半、ダンロップコーナーからプリウスコーナーをイメージしたものでした。いつも、どう走っていいのか悩み、ときどき頑張りすぎてコースアウトしたり、反対に慎重になりすぎてタイムが上がらない場所なんですよね。ここを徹底的に走り込んで、本コースに臨むというのが今回の作戦なのでした。

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まずはインストラクターに愛車のステアリングを委ね、同乗走行。コーナリングの定石は「アウト・イン・アウト」ですが、次のコーナーを意識して「イン・ミドル・アウト」にするとか、ブレーキで突っこみすぎないとか、コーナーの出口が見えたらステアリングを戻しながらアクセルを踏むといった走りを見せてくれました。

そのあと、運転席に戻り、レッスン開始。走行中は、コース外から久保選手が走りをチェックし、「そのラインでいいですよ」「入口でもう少しブレーキを」「いまの感じで」「もう少しラインを大きくしましょう」といった指示がラジオから聞こえてきますので、とても参考になります。これを10回くらい繰り返すうちに、スムーズなラインで走ることができるようになりました。

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走行は2グルーブに別れて行われるんですが、待機中にはサーキットの外周路でゴルフRとAudi RS 7 Sportbackの試乗できました。参加者にとってはふだん縁遠いモデルだけに、体験試乗はなかなか好評でした。

特設コースで軽く汗をかいたあとは、富士スピードウェイの本コースを下見するため、先導車付きでパレードラン。下の写真がその様子です。昼食後にはいよいよフリー走行(20分×3回)が始まりますから、この機会にレコードラインをしっかりと確認しておきます。

なお、希望者は、フリー走行の前に、インストラクターの運転で本コースの同乗走行もできます。同乗走行の経験がない人は、参加することをお勧めします!

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サーキット内のレストランORIZURUでランチとデザート、コーヒーをしっかりいただいたあと、1本目のフリー走行。この回だけは2グループの混走になり、台数が多いのと、まわりが速いクルマばかりということで、最初は遠慮がちに走る私......。とはいっても、マナーの良い参加者ばかりなので、安心して走行できるのが救いです。

ところで、インストラクターや一部の参加者は小型データロガー「デジスパイス」でその走りを記録していました。1回目のフリー走行後、それをもとに、加速、減速、ライン取りなどを皆でチェック。これがなかなか参考になる! どこでアクセルオフにしたらいいかとか、どこでステアリングをどのくらい切ればいいかといったテクニックがわかるからです。好タイムをマークした走りを参考に、2〜3回目に挑戦!

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2回目と3回目はグループごとの走行になるため、抜きつ抜かれつという場面は激減し、自分のペースで走ることができます。コーナーで速いクルマにコースを譲らずに済むうえ、慣れてきたおかげで運転にも余裕が生まれ、コーナーごとに自分の走りが確認できるようになりました。午前中のレッスンのおかげで、後半のセクションに対する苦手意識も薄れ、落ち着いてスムーズなドライビングを心がけるとタイムもどんどんアップ。これはうれしい!

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そうこうしているうちに、フリー走行の時間が終了。エンジンが非力な愛車でも、十分にサーキットレッスンを楽しむことができました。たった1日のプログラムでしたが、とても充実した内容でした。

富士スピードウェイが身近になったVW&Audi ワンメイクドライビングレッスン。これで、次に富士に来るときには、これまでとは違う走りができるかな? 

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(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Daijiro Kori)

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