そして迎えた本番7月29日。今回のチーム名は「INCELL×SDstyle」。こだわりのガレージハウス「INCELL」と、ドライビングアカデミーでもおなじみの細川慎弥プロのブランド「SDstyle」です。
※前編はこちら
ドライバーに加え、サポートスタッフのほとんどが手弁当でサーキットに集まってくれた総勢17名のチームです。今回の新型マシンはツインリンクもてぎでの走行実績も、燃費もタイヤもデータが一切ありませんので、ファーストスティントは監督兼ドライバーの細川慎弥プロに託しました。
スタートは写真のような雨。
雨のサーキットはふつうはブルーになりますが、われわれにとってはむしろ好都合! だって雨に強いquattroですから!
さっそく細川プロからの情報を頼りに他のドライバーとも情報共有しながら作戦を組み立てて行きます。
ドライバーのラインアップはこのとおり。
今回は4名のドライバーと共通のヘルメットとレーシングスーツを揃え、デザインは共通ですがそれぞれ好みに合わせたカラーリングで作成しました。
ドライバーの皆さん「INCELLドライビングアカデミー」参加者なので、皆さんオーダーどおり落ち着いた走りで、安定したタイムで順調に周回を重ねます。
このレースの特徴のひとつとして、1回の給油量は20Lのみで5分間ピットストップ義務、というルールあります。これは速い車両と遅い車両の差を減らす目的なので、いくら速いタイムで周回しても燃費が悪ければ結局は周回数が少なくなり良い結果が残りません。
しかも安全対策を徹底した運営を行っているので、万が一の火災を想定し給油が終わるまで一切車両に触れる事が出来ません。
給油が終わったらドライバー交代や車両のチェックをします。
そして意外に重要なのがホスピタリティ。真夏の12時間耐久レースとなりますと食欲もないし、何よりも脱水症状を起こしてはなりません!
なので、レースを知り尽くしたスタッフさんにご協力頂いておりますので、快適に過ごす事が可能です。
他にも20L缶を台車に積んで敷地内のガソリンスタンドへ買いに行って下さるスタッフ。
無線でドライバーとコミュニケーションを図って下さるスタッフなど大変な役割を交互に行いながら12時間の耐久レースが続きます。
他にも、ふだん富士スピードウェイのオフィシャルを務めている方や、スタッフカートに乗るとプロ並みの腕前のスタッフさんがいたりで、皆さんと親睦を深めつつレースを楽しみました。
ドライバーたちも2スティント目くらいからは気持ちに余裕が生まれ、談笑する姿が見られたのも印象的でした。
そして、われわれのAudi RS 3 Sedanは何のトラブルも発生せず、順調に周回を重ねていきました。
やがて日も落ちてきました。
ブレーキに関してのはこれまでたびたび触れましたが、夜になるとブレーキローターが真っ赤に! この写真で過酷さと重要性がわかると思います。
ブレーキローターの温度が600℃から瞬間的に800℃近くまで上がります! これは市販車がゆえに車重が重いのと、ツインリンクもてぎはさまざまなサーキットのなかでもとくにブレーキにキツイといわれているからです。
皆さんで見上げているのは順位が表示されているモニター。そろそろ順位が気になる時間帯です。
そしていよいよラストスティント! 皆で話し合った結果、最後は私が乗ることに。超プレッシャーです。
ラストスティントはおよそ40分、無事に役目を終えて、12時間のチェッカーを受けることができました!
こうして無事、INCELLの夏が終わりました。
リザルトは、
クラス24台中【11位】
でしたが、ノーペナルティー・ノードライブミス。まわりの車両はほとんどSタイヤを装着したチューニングマシン。対して、われわれはエンジンもエキゾーストもドノーマルでタイヤもラジアル。それでこの結果は誇らしいと思います。
最後に手弁当で参加してくれたチームの皆さん、この活動に共感してサポートしてくださった皆さん、本当にありがとうございました。これからもこの活動を継続していきたいと思っております。
(Text by Tsutomu Suda)