2011東京モーターショーで世界初公開されたアウディA1スポーツバックにスペインで試乗。まずはデザインと、気になる後席をチェック!
ミュンヘンから飛行機で2時間、スペインのジローナ空港に待望のニューモデルが用意されていた。アウディA1スポーツバック......アウディのエントリーモデル「A1」の新しいバリエーションだ。
アウディA1は全長3.95mのスポーティなフォルムが特徴の3ドアハッチバックモデル。そのコンパクトさとクーペのようなルックスを受け継ぎながら、後席への乗降性を向上させるために2枚のリアドアを追加したのがこのA1スポーツバックである。
3ドアと並行して開発が進められてきたA1スポーツバックは、コンパクトなボディがもたらす運転のしやすさを活かすために、全長は3ドアとまったく同じ3.95m。ホイールベースも同一である。一方、後席の居住性を高めるために、全高は6mmプラスされ、ルーフを後ろに伸ばしすことで3ドア以上のスペースを確保した。
3ドアに対して、Bピラーの位置が240mm前に移され、リアドアが追加された。当然、フロントドアのドアハンドルも前に移動。その位置が、3ドアのときよりも外側に膨らんでいたため、全幅が6mm拡大したという。
「ワゴンのようなフォルムにはしたくなかった」と担当デザイナーがいうように、A1スポーツバックは3ドアと変わらぬスポーティで凝縮感のあるエクステリアに仕上がっている。A3スポーツバックが、ワゴンのような印象を受けるのとは対照的だ。
3ドアのA1同様、A1スポーツバックでも、2トーンペイントの"コントラストルーフ"をオプションで選ぶことができる。3ドアがルーフアーチのみ色が変わるのに対して、このA1スポーツバックはルーフ全体が別の色にペイントされている。これは、3ドアと5ドアの差別化を図るという意味もあるのだが、6mm高くなったA1スポーツバックのルーフを低く見せる効果があるのだとデザイナーが教えてくれた。確かに遠目には3ドアと変わらぬ印象を受ける。デザイナーの巧みなテクニックの成せる技、というわけだ。
ちなみに、A1とA1スポーツバックでは、フロントドアから前のデザインは共通。さらに、テールゲートのガラスより下の部分も同じデザインを採用している。
コックピットのデザインもA1とA1スポーツバックとでは変わらない。アウディのエントリーモデルとはいえ、同クラスのクルマとは一線を画する上質なつくりとスタイリッシュなデザインはそのまま受け継がれている。
後席は従来の2人掛けに加えて、3人掛けが選べるようになっている。日本には3人掛けのリアシートを持つ5人乗りモデルが導入されることになるはずだ。
身長168cmの僕が運転席で適切なポジションをとったあとにリアシートに移ると、足首あたりが多少窮屈とはいえ、膝のまわりには十分なスペースが確保されるし、頭上にもこぶしが縦に1個入るくらいの余裕が残されている。シートは薄っぺらな印象はなく、座り心地は予想以上。走行中も、とくに突き上げが気になることはない。
左の写真は、身長162cmの女性が座ったときのものだが、子供や小柄な大人なら足元にも余裕がある。ファミリーカーとしては、十分合格ラインをクリアしているといえる。
ラゲッジスペースは、基本的には3ドアと変わらず、コンパクトなボディ相応の広さ(狭さ)といえる。もちろん、いざというときには後席を倒してスペースが拡大できるので、ふだんはこの広さで十分という人にはA1スポーツバックを、もう少し広いスペースがほしいという人にはA3スポーツバックをお勧めする。
Part2へ続く......
(Text by Satoshi Ubukata)
アウディA1は全長3.95mのスポーティなフォルムが特徴の3ドアハッチバックモデル。そのコンパクトさとクーペのようなルックスを受け継ぎながら、後席への乗降性を向上させるために2枚のリアドアを追加したのがこのA1スポーツバックである。
3ドアと並行して開発が進められてきたA1スポーツバックは、コンパクトなボディがもたらす運転のしやすさを活かすために、全長は3ドアとまったく同じ3.95m。ホイールベースも同一である。一方、後席の居住性を高めるために、全高は6mmプラスされ、ルーフを後ろに伸ばしすことで3ドア以上のスペースを確保した。
3ドアに対して、Bピラーの位置が240mm前に移され、リアドアが追加された。当然、フロントドアのドアハンドルも前に移動。その位置が、3ドアのときよりも外側に膨らんでいたため、全幅が6mm拡大したという。
「ワゴンのようなフォルムにはしたくなかった」と担当デザイナーがいうように、A1スポーツバックは3ドアと変わらぬスポーティで凝縮感のあるエクステリアに仕上がっている。A3スポーツバックが、ワゴンのような印象を受けるのとは対照的だ。
3ドアのA1同様、A1スポーツバックでも、2トーンペイントの"コントラストルーフ"をオプションで選ぶことができる。3ドアがルーフアーチのみ色が変わるのに対して、このA1スポーツバックはルーフ全体が別の色にペイントされている。これは、3ドアと5ドアの差別化を図るという意味もあるのだが、6mm高くなったA1スポーツバックのルーフを低く見せる効果があるのだとデザイナーが教えてくれた。確かに遠目には3ドアと変わらぬ印象を受ける。デザイナーの巧みなテクニックの成せる技、というわけだ。
ちなみに、A1とA1スポーツバックでは、フロントドアから前のデザインは共通。さらに、テールゲートのガラスより下の部分も同じデザインを採用している。
コックピットのデザインもA1とA1スポーツバックとでは変わらない。アウディのエントリーモデルとはいえ、同クラスのクルマとは一線を画する上質なつくりとスタイリッシュなデザインはそのまま受け継がれている。
後席は従来の2人掛けに加えて、3人掛けが選べるようになっている。日本には3人掛けのリアシートを持つ5人乗りモデルが導入されることになるはずだ。
身長168cmの僕が運転席で適切なポジションをとったあとにリアシートに移ると、足首あたりが多少窮屈とはいえ、膝のまわりには十分なスペースが確保されるし、頭上にもこぶしが縦に1個入るくらいの余裕が残されている。シートは薄っぺらな印象はなく、座り心地は予想以上。走行中も、とくに突き上げが気になることはない。
左の写真は、身長162cmの女性が座ったときのものだが、子供や小柄な大人なら足元にも余裕がある。ファミリーカーとしては、十分合格ラインをクリアしているといえる。
ラゲッジスペースは、基本的には3ドアと変わらず、コンパクトなボディ相応の広さ(狭さ)といえる。もちろん、いざというときには後席を倒してスペースが拡大できるので、ふだんはこの広さで十分という人にはA1スポーツバックを、もう少し広いスペースがほしいという人にはA3スポーツバックをお勧めする。
Part2へ続く......
(Text by Satoshi Ubukata)