110624-Kazuto-02.jpgドイツ人は"きれい好き"といわれるが、クルマに関しては日本人のほうが上手(うわて)のようです。 ドイツ人は世界一「きれい好き」な国民だと私は思っている。

ドイツに住んで20年になるが、訪れた場所はどこもキレイだった。家の中はもちろんのこと、庭もすごく良く手入れされており、誰に見せても恥ずかしくないように気をつけている。

オフィスもきちんと整理されている。その人の管理能力が問われるから、書類が山のよう積み重なった仕事場などありえない。

街には、"スウィーパー"といわれる電動の掃除機つき清掃車が毎日行き来し、そこらじゅうをキレイにしてくれる。よって自動車も欧州のなかではいちばんキレイだ。ただし、日本のクルマのきれいさには敵わないと思うけど。

110624-Kazuto-01.jpg
驚くなかれ。日本のように、自分の家の前や駐車場で車を洗うという、ごくあたりまえの光景が、ドイツでは見られない。

というのも、ドイツには水を保護するための厳しい法律があり、路上や特別な汚水処理施設を完備していない個人の駐車場では洗車が禁じられているのだ! 

ドイツで登録されている自動車4400万台が、年平均で16回洗車したらどうなるか? 合計で700億リッターの水と8800万リッターの洗剤がそのまま排水施設に流されるという計算になり、環境に与える負荷が大きすぎるということからこの法律が制定された。結果として、ドイツでは一般の洗車センターかガソリンスタンドで洗車するしか方法がない。料金は1回約7から15ユーロ。平均1000円を出費することになる。

110624-Kazuto-03.jpgちなみに、日曜日は安息日ということで、地域住民への騒音に対する配慮から、ガソリンスタンドの洗車コーナーや洗車センターは営業を休止している。
ドイツでは自動車を登録するのに車庫証明など不要で、街中の地域住民用の駐車エリアならどこでもクルマを停められる。日本でいう"路駐"である。ひと月約50ユーロの駐車場代を節約したい人は、悩まずこの路駐を選択できる。

その場合は当然のことながら雨ざらしなので、花粉だの排気ガスだの、とにかくすぐに汚れてしまう。また、時速200キロで走行できるアウトバーンでは、虫がバチバチとフロントガラスやフロントグリルにあたってこびりつくし、飛び散る砂などで細かい傷が絶えない。冬になると凍結防止剤がまかれ、道路はいつもドロドロに汚れているため、世界一きれい好きなドイツ人でも、クルマをきれいに維持するには、それなりの努力と忍耐力が必要である。それでも、ヨーロッパの他の国と比較するとドイツの自動車はキレイである(日本ほどではないが)。

ところで、日本では大型の自動車用品チェーン店の店頭に洗車グッズが並んでいるが、ドイツの自動車用品店では、交換部品などの自動車パーツや、休暇やピクニックに便利なグッズが主役である。

日本では、いまだにガソリンスタンドで自分で給油したことのない人が少なくないが、ドイツでは自分のクルマにワックスがけなどしたことのない人がほとんどなのである。

This article is a sponsored article by
''.