
29日の午後には、曇り空のもとノックアウト方式による予選が行われ、Audi Team Hitotsuyamaはライアン選手がQ1に臨み、1分59秒514のベストタイムをマーク、7番手でQ2進出を果たす。そして、Q2を担当する藤井選手は2分0秒013を叩き出し、10番グリッドを獲得した。ポールポジションは#2のシンティアム・アップル・ロータスが獲得している。

30日の12時39分、小雨のなか決勝レースがスタート。ドライコンディションではトップ3と0.5秒から1秒のラップタイム差があるAudi R8 LMS ultraだが、得意のウェットコンディションを味方にして、スタートドライバーのライアン選手は10位から6位までポジションをアップする。

序盤にはタイヤバーストに見舞われたものの、最小限のタイムロスで乗り切ったAudi Team Hitotsuyama。中盤以降には雨が上がり、Audi R8 LMS ultraにとっては不利な状況にとなるものの、藤井選手、ライアン選手ともに着実に周回を重ねていく。

その後は2度のセーフティカー導入があり、GT500クラスが163周したところで規定時間の18時25分に達してレースは終了。Audi Team Hitotsuyamaの#21はノートラブルで走り抜き、トップと1周差の5位入賞と健闘した。

レース後、Audi Team Hitotsuyama代表の一ツ山亮次氏は、「今日の結果は間違いなく現状のマシンとBoP(性能調整)の中で見せることがで きるベストリザルトでした。Audi R8はSUPER GTでは性能調整でライバル勢と比較し不利な状況にありますが、ノーミスで6時間を走り切り、5位を獲得することができました。上位勢が次々とトラブルやペナルティで後退していくなか、着々と順位を上げていった今回のレースはまさにAudiらしいレース展開だったと思います。残り3戦はAudiが得意なサーキットが続きます。現行型Audi R8で有終の美を飾れるよう、さらに気を引き締めていきますので、引き続き応援よろしくお願いいたします」と力強く語った。
次戦は第6戦の菅生。Audi R8が得意とするコースで再び表彰台を手にすることができるのか? Audi Team Hitotsuyamaの戦いに注目しよう。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Michinao Ishibashi, GTA)