2014年7月20日、宮城県のスポーツランドSUGOにて2014 SUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝が行われ、Audi Team HitotsuyamaのAudi R8 LMS ultraが3位でゴールし、念願の表彰台を獲得した。
19日の午後には予選が予定されていたが、濃霧のため翌20日朝に延期されることに。そして迎えた20日は、霧こそ避けられたものの、9時5分から25分間行われた予選は終始雨。Audi Team Hitotsuyamaはリチャード・ライアン選手がタイムアタックを担当、1分28秒159のタイムをマークして7番手につける。
実際、予選2位だった#61のBRZは、スタート前にタイヤをレイン用に交換したものの、雨が弱まったことからスリックタイヤに戻す羽目に。さらに、最初のタイヤ交換がレギュレーション違反となり、10秒間のペナルティストップを科され、せっかくの予選結果が生かせなかった。
一方、序盤をリードした#11 GAINER DIXEL SLSが#50 WAKO'S Exe Aston Martinとの接触が原因でリタイヤ。また、#10 GAINER Rn-SPORT SLSも#30 IWASAKI apr GT-Rと接触してともに順位を落としてしまう。
38周を終えて、ドライバーはリチャード選手から藤井選手に交替。雨が得意という藤井選手だけに、コンディションの悪さを物ともせず、着実に先行するマシーンとの差を縮めていく。
ドライバー交替が落ち着いたところで、トップは#88 マネパランボルギーニGT3。Audi Team Hitotsuyamaの順位は4位に。その後、#65 LEON SLSに追い越されたものの、#30 IWASAKI apr GT-Rと#50 WAKO'S Exe Aston Martinをパスし、終盤には3位にポジションを上げる。藤井選手が追い上げの手を緩めることはなく、先行する#65 LEON SLSに迫るものの残念ながら時間切れ、3位でチェッカードフラッグを受けることになった。なおGT300クラスは、ヨコハマタイヤユーザーが表彰台を独占している。
レース後、藤井選手は、「こういう天候を走ってみて、Audiがどんな状況でも強いことが、ニュルやルマンで成績を出せる理由なんだと感じました。できれば毎戦、とんでもない天候になってほしいと思いっています(笑)。チーム力という意味では、チーム代表がいろいろと頑張ってくれて、人材、クルマのセットアップの進め方、オペレーションなど、さまざまな点を考えてくれたのも、今回の結果に繋がった理由だと思います」。
チーム代表の一ツ山亮次氏は、「SUPER GT参戦3年目にして、Audiでやっと表彰台に上がることができました。荒れたコンディションになったことによって、チームの総合力、チームの判断、ドライバーの腕が試されましたが、ひとつのミスもなく戦えたことがこの結果を生んだのだと思います」と話す。
次戦は8月10日開催の富士。パワー不足が叫ばれるAudi R8 LMS ultraにとっては辛いレースが予想されるが、この勢いを失わず、その後のレースに繋げてほしい。
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SUPER GT第4戦が行われたスポーツランド菅生は、19日(土)の朝からあいにくの空模様に見舞われた。午前中の公式練習は小雨が降り続き、ウェットコンディションのもとコースアウトするマシーンが多く見られた。そんな中、Audi Team Hitotsuyamaの#21 Audi R8 LMS ultraは安定した走りで好タイムをマークする。性能調整によりパワーが抑えられているAudi R8 LMS ultraだが、ウェットコンディションではマシーン本来の性能が発揮しやすいようで、藤井誠暢選手は「ウェットではAudiのブレーキングやコーナリングの良さが生かせると感じましたね。できれば決勝もウェットがいいなと思いました」と語っている。
19日の午後には予選が予定されていたが、濃霧のため翌20日朝に延期されることに。そして迎えた20日は、霧こそ避けられたものの、9時5分から25分間行われた予選は終始雨。Audi Team Hitotsuyamaはリチャード・ライアン選手がタイムアタックを担当、1分28秒159のタイムをマークして7番手につける。
「路面のコンディションが刻々と変化し、ポジションがめまぐるしく変わる状況にハラハラしていました。最終的には7番手でしたが、ヨコハマタイヤを履くなかでは3番手、ランボルギーニから0.830差というのは上出来でしょう」とはチーム代表の一ツ山亮次氏だ。
ポールポジションは1分27秒329を叩き出した#10 GAINER Rn-SPORT SLSで、2番手には#61 SUBARU BRZ R&D SPORTが入った。
予選後も雨が降ったり止んだりの状況が続いたが、決勝を迎えるころには路面が乾きはじめ、ドライコンディションでスタートする準備が進められた。しかし、14時にフォーメーションラップがスタートすると、なんと途中から小雨が降り出すという悩ましい状況に。すると、このフォーメーションラップ中に、フロントロウの#61 SUBARU BRZ R&D SPORTをはじめ、#7 Studie BMW Z4や#31 OGT Panasonic PRIUSがピットインしてウェットタイヤに交換する作戦に出る。
そして、予定より2周多い3周のフォーメーションラップを終えて、レースがスタートした。
スタート直後に前を走る#86 クリスタルクロコランボルギーニGT3がスピン。これを避けようとして順位を落としたリチャード選手だったが、その後は着実な走りでじわじわとポジションを上げていく。リチャード選手は、「1周1周がとてもチャレンジングでエキサイティングだったよ。他のチームにはアクシデントなどいろいろなドラマがあったけれど、少なくとも僕はミスなくドライブできたし、チームも作戦どおりにレースが運べたと思う」と語る。
スタート直後に前を走る#86 クリスタルクロコランボルギーニGT3がスピン。これを避けようとして順位を落としたリチャード選手だったが、その後は着実な走りでじわじわとポジションを上げていく。リチャード選手は、「1周1周がとてもチャレンジングでエキサイティングだったよ。他のチームにはアクシデントなどいろいろなドラマがあったけれど、少なくとも僕はミスなくドライブできたし、チームも作戦どおりにレースが運べたと思う」と語る。
実際、予選2位だった#61のBRZは、スタート前にタイヤをレイン用に交換したものの、雨が弱まったことからスリックタイヤに戻す羽目に。さらに、最初のタイヤ交換がレギュレーション違反となり、10秒間のペナルティストップを科され、せっかくの予選結果が生かせなかった。
一方、序盤をリードした#11 GAINER DIXEL SLSが#50 WAKO'S Exe Aston Martinとの接触が原因でリタイヤ。また、#10 GAINER Rn-SPORT SLSも#30 IWASAKI apr GT-Rと接触してともに順位を落としてしまう。
38周を終えて、ドライバーはリチャード選手から藤井選手に交替。雨が得意という藤井選手だけに、コンディションの悪さを物ともせず、着実に先行するマシーンとの差を縮めていく。
藤井選手は、「雨が降っている状態、つまり、難しいコンディションにあるときには僕たちのマシーンは結構速い。僕が担当したレース後半にも恵みの雨が降り、スリックでウェットを走るという難しいコンディションにもかかわらず、スタビリティの高いAudi R8は素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれた。また、ヨコハマタイヤも、あの悪いコンディションでも良くグリップしてくれて、安心してドライブすることができました」。
ドライバー交替が落ち着いたところで、トップは#88 マネパランボルギーニGT3。Audi Team Hitotsuyamaの順位は4位に。その後、#65 LEON SLSに追い越されたものの、#30 IWASAKI apr GT-Rと#50 WAKO'S Exe Aston Martinをパスし、終盤には3位にポジションを上げる。藤井選手が追い上げの手を緩めることはなく、先行する#65 LEON SLSに迫るものの残念ながら時間切れ、3位でチェッカードフラッグを受けることになった。なおGT300クラスは、ヨコハマタイヤユーザーが表彰台を独占している。
レース後、藤井選手は、「こういう天候を走ってみて、Audiがどんな状況でも強いことが、ニュルやルマンで成績を出せる理由なんだと感じました。できれば毎戦、とんでもない天候になってほしいと思いっています(笑)。チーム力という意味では、チーム代表がいろいろと頑張ってくれて、人材、クルマのセットアップの進め方、オペレーションなど、さまざまな点を考えてくれたのも、今回の結果に繋がった理由だと思います」。
また、ライアン選手も、「チームがいい仕事をしてくれて、作戦をミスなく遂行できたのがこの結果を生んだのだと思うよ。BOPによりパワー不足はいまだ解消されていないので、次戦以降にBOPが改善されることを期待している。鈴鹿はしっかりと仕事をすればチャンスが巡ってくると思うので、そのチャンスを逃さないよう頑張るつもり」と述べている。
チーム代表の一ツ山亮次氏は、「SUPER GT参戦3年目にして、Audiでやっと表彰台に上がることができました。荒れたコンディションになったことによって、チームの総合力、チームの判断、ドライバーの腕が試されましたが、ひとつのミスもなく戦えたことがこの結果を生んだのだと思います」と話す。
次戦は8月10日開催の富士。パワー不足が叫ばれるAudi R8 LMS ultraにとっては辛いレースが予想されるが、この勢いを失わず、その後のレースに繋げてほしい。
(Text & photos by Satoshi Ubukata)