2014年10月12日、2014年WEC第5戦決勝が富士スピードウェイで行われ、Audi R18 e-tron quattroは5位、6位で完走した。
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過去2回行われた富士で勝利を逃したAudiが"3度目の正直"となるのか? 注目の「WEC 6 HOURS OF FUJI」が日本のモータースポーツの聖地、富士スピードウェイで開催された。
AudiはトップカテゴリーとなるLMP1クラスに、4L V6TDIエンジンを搭載するハイブリッドマシーン「Audi R18 e-tron quattro」を2台投入した。
カーナンバー1(以下#1)を駆るのは、写真左からルーカス・ディ・グラッシ、ロイック・デュバル、トム・クリステンセンの3名。
一方、#2は、写真左からマルセル・ファスラー、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエ。2014年のルマン24時間を制したトリオだ。
決勝前日の11日午後には予選が行われた。2名のドライバーそれぞれのベスト2ラップを平均したタイムで競われるが、10日の公式練習で好タイムをマークしていたAudiは、当日午前中の公式練習で#7/#8トヨタ、#14/#20のポルシェに後れを取ると、予選でもトヨタ、ポルシェに水を空けられ、#2のトレルイエ/ロッテラーが1分28秒118で5位、#1のクリステンセン/デュバルが1分28秒165で6位という結果に終わった。
ポールポジションを獲得したのは、#8 トヨタTS040 Hybridのデイビッドソン/ブエミで平均タイム1分26秒886をマーク。予選後半に赤旗中断という場面があり、その時点では#20のポルシェ919 Hybridがトップだったが、再スタート後、残り7分でポールポジションを奪う素晴らしい走りを見せた。
そして決勝が行われる12日、台風19号の影響が懸念されたが、幸いスタートまでは雨が降り出すことはなく、その後も雨に見舞われることはなかった。
レースは11時にスタート。直後の1周目、#2のロッテラーが#8のトヨタと#20のポルシェに迫る場面があり場内を沸かせるが、程なくしてペースダウン、1周目終了時には6番手まで順位を落としてしまう。
一方、トヨタは#8が好調なペースでトップを維持。これに迫る#20のポルシェだったが、スローパンクチャーによってピットインを余儀なくされ、トヨタの#8は#7とともに1-2体制を築いていく。
これに対し、2台のポルシェと2台のAudiは、ピットストップごとに順位が変わり、3位〜6位を分けあう展開が続く。
その後も#1のAudiと#14/#20のポルシェとの3位争いが続くが、#1は213周を終え、残り35分で最後のピットストップを行ったことで3位から5位に後退。これにより、#20のポルシェが3位に、#14が4位にポジションを上げる。
このままレースはゴールを迎え、236周を走行した#8のトヨタが優勝、#7のトヨタもわずか25秒627差で2位となった。3位は2周遅れで#20のポルシェが獲得。4位の#14のポルシェ、5位の#1のAudiは#20と同一ラップ、6位の#2は首位から3ラップ遅れでゴールした。
終わってみれば、トヨタがここ富士スピードウェイで3年連続の優勝を獲得。一方のAudiは、ライバルに対してスピードが足らず、さらに、タイヤを使い切れなかったというのが敗因のようだ。
残り3戦でどう挽回するのか? 11月開催の上海、バーレーン、そして、サンパウロに注目だ。
レース結果
1 Buemi/Davidson (Toyota), 236 laps in 6h 00m 39.367s
2 Nakajima/Sarrazin/Wurz (Toyota) + 25.627s
3 Bernhard/Hartley/Webber (Porsche) - 1 lap
4 Dumas/Jani/Lieb (Porsche) - 2 laps
5 Di Grassi/Duval/Kristensen (Audi R18 e-tron quattro) - 2 laps
6 Fässler/Lotterer/Tréluyer (Audi R18 e-tron quattro) - 3 laps
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, Audi Sport)
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過去2回行われた富士で勝利を逃したAudiが"3度目の正直"となるのか? 注目の「WEC 6 HOURS OF FUJI」が日本のモータースポーツの聖地、富士スピードウェイで開催された。
AudiはトップカテゴリーとなるLMP1クラスに、4L V6TDIエンジンを搭載するハイブリッドマシーン「Audi R18 e-tron quattro」を2台投入した。
カーナンバー1(以下#1)を駆るのは、写真左からルーカス・ディ・グラッシ、ロイック・デュバル、トム・クリステンセンの3名。
一方、#2は、写真左からマルセル・ファスラー、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエ。2014年のルマン24時間を制したトリオだ。
決勝前日の11日午後には予選が行われた。2名のドライバーそれぞれのベスト2ラップを平均したタイムで競われるが、10日の公式練習で好タイムをマークしていたAudiは、当日午前中の公式練習で#7/#8トヨタ、#14/#20のポルシェに後れを取ると、予選でもトヨタ、ポルシェに水を空けられ、#2のトレルイエ/ロッテラーが1分28秒118で5位、#1のクリステンセン/デュバルが1分28秒165で6位という結果に終わった。
ポールポジションを獲得したのは、#8 トヨタTS040 Hybridのデイビッドソン/ブエミで平均タイム1分26秒886をマーク。予選後半に赤旗中断という場面があり、その時点では#20のポルシェ919 Hybridがトップだったが、再スタート後、残り7分でポールポジションを奪う素晴らしい走りを見せた。
そして決勝が行われる12日、台風19号の影響が懸念されたが、幸いスタートまでは雨が降り出すことはなく、その後も雨に見舞われることはなかった。
レースは11時にスタート。直後の1周目、#2のロッテラーが#8のトヨタと#20のポルシェに迫る場面があり場内を沸かせるが、程なくしてペースダウン、1周目終了時には6番手まで順位を落としてしまう。
一方、トヨタは#8が好調なペースでトップを維持。これに迫る#20のポルシェだったが、スローパンクチャーによってピットインを余儀なくされ、トヨタの#8は#7とともに1-2体制を築いていく。
これに対し、2台のポルシェと2台のAudiは、ピットストップごとに順位が変わり、3位〜6位を分けあう展開が続く。
その後も#1のAudiと#14/#20のポルシェとの3位争いが続くが、#1は213周を終え、残り35分で最後のピットストップを行ったことで3位から5位に後退。これにより、#20のポルシェが3位に、#14が4位にポジションを上げる。
このままレースはゴールを迎え、236周を走行した#8のトヨタが優勝、#7のトヨタもわずか25秒627差で2位となった。3位は2周遅れで#20のポルシェが獲得。4位の#14のポルシェ、5位の#1のAudiは#20と同一ラップ、6位の#2は首位から3ラップ遅れでゴールした。
終わってみれば、トヨタがここ富士スピードウェイで3年連続の優勝を獲得。一方のAudiは、ライバルに対してスピードが足らず、さらに、タイヤを使い切れなかったというのが敗因のようだ。
残り3戦でどう挽回するのか? 11月開催の上海、バーレーン、そして、サンパウロに注目だ。
レース結果
1 Buemi/Davidson (Toyota), 236 laps in 6h 00m 39.367s
2 Nakajima/Sarrazin/Wurz (Toyota) + 25.627s
3 Bernhard/Hartley/Webber (Porsche) - 1 lap
4 Dumas/Jani/Lieb (Porsche) - 2 laps
5 Di Grassi/Duval/Kristensen (Audi R18 e-tron quattro) - 2 laps
6 Fässler/Lotterer/Tréluyer (Audi R18 e-tron quattro) - 3 laps
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, Audi Sport)