140331-Hitotsuyama-3.jpgいよいよ今週末に迫ったSUPER GTの開幕戦。新たな体制でレースに臨む「Audi Team Hitotsuyama」の代表、監督、チーフメカニックに直前インタビューを行い、今シーズンの抱負を聞いた。 ■ Audi Team Hitotsuyama 代表 一ツ山亮次さん

140331-Hitotsuyama-4.jpg----チーム名が変わりましたね。

私たちHitotsuyama Racingは、Audi R8 LMSで2011年にスーパー耐久、2012年からはSUPER GTに参戦してきました。そのときはAudi Sportの「カスタマーレーシング」として、あくまでもプライベートチームという立場でした。
それが、2014年は、アウディジャパンをはじめ、Audiグループの強力なバックアップを得て、Audi Sportとより緊密な関係を築いての参戦になります。これにともない、チーム名も「Audi Team Hitotsuyama」に変更しました。

----今年のドライバーは?

チーム体制の変更にあわせて、ドライバーの強化を図りました。チーム3年目を迎えるリチャード・ライアンに、Audi R8 LMSの経験豊富な藤井誠暢が新たに加わりました。ライアンはフォーミュラニッポンやSUPER GTのGT500で優勝の経験がありますし、藤井もSUPER GTのGT300クラスでチャンピオン争いをしてきたドライバーです。そういう意味では、GT300クラスのなかでも強力な布陣といえると思います。

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----タイヤはヨコハマに!

ヨコハマタイヤに戻りました。今シーズンは、Audi、ヨコハマ、Hitotsuyamaの3社が協力し、これまで以上に強力なタイヤ供給体制になります。

----今年の目標は?

ズバリ、シリーズチャンピオンです。とにかく、常に上位を狙って、結果としてシリーズチャンピオンを獲得したいと思います。

■ Audi Team Hitotsuyama 監督 鬼木秀和さん

140331-Hitotsuyama-5.jpg----昨シーズンは苦戦しましたね......。 

昨シーズンの開幕前には、シリーズチャンピオンの獲得が目標とお話ししましたが、始まってみればBOP(バランス・オブ・パフォーマンス、性能調整)に悩まされました。マシーンが持つポテンシャルは高いのにもかかわらず、BOPによりそれが発揮できませんでした。
それが今シーズンは、ライバルと互角に戦えるBOPになり、チャンスが生まれそうです。去年は土俵の外でしたが、今年ようやく同じ土俵に上がれるという感じです。

140331-Hitotsuyama-9.jpg----Audi Sportとの関係強化は有利に働く?

Audi Sportとは勝つための協力関係を築きます。やっていることは去年と変わりませんし、攻めの姿勢も変わりません。ただ、私たち自身でマシーンをつくることができないので、マシーンをつくり、さまざまなレースで走らせているAudi Sportの持つ情報を、直接得られるようになるのは大きいですね。
そのうえ、レースごとにAudi Sportのエンジニアがチームに合流しますので、レスポンス良く情報交換ができるようになるはずです。

----勝つための戦略は?

奇をてらうのではなく、やるべきことをきっちりやっていれば成果が出るというのがAudiのクルマづくりですから、そこは押さえないといけません。ドライバー、タイヤは去年以上の実力ですが、マシーンそのものは変わっていません。JAF GTの車両のように次から次へとスペックがアップするようなこともありません。そのような状況のもと、私たちが肝に銘じなければならないのは、ミスをしないことです。それから、ギャンブルをしないことです。そして、いつでも120%の力を発揮できる、確実な体制を整えておくことでしょうか。それが、勝利を手にし、チャンピオン争いをしていくうえでの基本となる部分です。

----今年の抱負は? 

もちろん、目指すのはチャンピオンです。昨シーズンは速さの面に加えて、トラブルなど、いろいろと辛い経験を積むことになりました。そのおかげで、私たちのチームの実力は上がっているはずです。ドライバーの実力も上がっている今シーズンは、その思いがより強くなっています。まわりの状況を見ると、それが簡単でないことは理解していますが、とにかくシリーズチャンピオンにこだわって戦いたいと思います。

■ Audi Team Hitotsuyama チーフメカニック キム キョンモさん

140331-Hitotsuyama-6.jpg----Audi R8 LMSとの関わりは? 

私自身は、2011年にHitotsuyama Racingがスーパー耐久でAudi R8を走らせているときからチーフメカニックを務めています。Audi R8 LMSは、私が携わったクルマの中で一番やりやすい。メカニックから見ると、整備性がとても高いんです。
JAF GT車両とは比べものになりません。さらに、パーツのマニュアルがしっかりしています。市販車よりもしっかりしているくらい(笑)。市販車の純正パーツを多く使っているのも、このマシーンの特徴です。

----オフシーズンにドイツに行ったと聞きましたが。 

今年の1月、ドイツのAudi Sportでトレーニングを受けてきました。これにより、たとえばトランスミッションのオーバーホールがチームでできるようになりました。

140331-Hitotsuyama-8.jpg----メカニックとして、どんなことを心がけていますか?

マシーンをちゃんと走らせるための技術を身につけるのはあたりまえのこと。さらにミスしないことも大切です。それに加えて、来場したお客さまが喜んでくださるよう、メカニックひとりひとりがカッコ良くありたい。
エンターテイナーでありたいと思っています。今年はHitotsuyama Racingにとって大きく飛躍する年でもあるので、現場で働くメカニックもそれにふさわしい振る舞いを心がけたいと思っています。

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(Inteview by Satoshi Ubukata / Photos by Michinao Ishibashi, Satoshi Ubukata)

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