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例年ゴールデンウィーク中に開催されるSUPER GTの富士500kmレース。今年も、予選日の5月3日に3万2200人、決勝日の4日は5万7200人が富士スピードウェイに集結し、他では味わえない盛り上がりを見せることになった。Audi Team Hitotsuyamaは、第1ドライバーであるリチャード・ライアン選手のスケジュールが母国レースと重なったため、このレースのみAドライバーに藤井誠暢選手を据え、Bドライバーにカルロ・ヴァン・ダム選手を起用し、伝統のレースに挑んだ。
ただ、2013年モデルに装着予定のリヤディフューザーが認められず、また、パワー不足が叫ばれる#21 Audi R8 LMS ultraは、ここ富士スピードウェイでは不利と見られていた。

3日、GT300クラスの予選はドライコンディションのもと行われ、Q1を担当した藤井選手が1分39秒826を叩き出す。しかし、ポジションは21位でQ2に進むことはできなかった。


そして4日午後2時に決勝がスタート。#21 Audi R8 LMS ultraはスタートドライバーを務めた藤井選手が、じわじわとポジションアップを狙っていく。

途中、セーフティカーが投入される場面もあったが、藤井選手は順位を13位まで上げて25周でカルロ選手にドライバー交替。これでいったん22位まで順位を落とすが、カルロ選手も40周を走り終えて13位までポジションを戻している。
そして、残り周回を任された藤井選手が45周を走ったところでレースは終了。GT300クラス14位で完走したものの、残念ながらポイント獲得とはならなかった。

レースは、序盤にトップ争いを演じていた#2 シンティアム・アップル・MP4-12Cと31 OGT Panasonic PRIUSが接触などで順位を落とし、代わって快走を続けていた#0 MUGEN CR-Z GTも終盤でスピン。
それまで2位を争っていた#4 グッドスマイル 初音ミク Z4と#11 GAINER DIXCEL SLSが激しい首位争いを演じ、#4 グッドスマイル 初音ミク Z4が逃げ切って今季2連勝を飾った。




レース後、チーム代表の一ツ山亮次氏は、「ここ富士でのラップタイムはほぼ予想したとおりでしたし、1分41秒台でコンスタントに周回したドライバーたちやチームにミスはありませんでした。しかし、まわりのクルマが速かったということですね。中高速コーナーが多いオートポリスや菅生はAudi R8 LMS ultraが得意とするサーキットですので、次は頑張ります」と語った。
富士では残念な結果に終わったAudi Team Hitotsuyamaだが、次戦のオートポリスは期待できそうだ。
(Text & photos by Satoshi Ubukata)