121118-3-Final2-3.jpgHitotsuyama RacingからJAF GP FUJI SPRINT CUP 2012のレースリポートが届きました。 Hitotsuyama Racingは11月16〜18日に富士スピードウェイで開催されたJAF GP FUJI SPRINT CUPに参戦致しました。#21 ZENT Audi R8 LMSは第1レース(リチャード・ライアン)のスタートでクラッチトラブルによりリタイヤを喫し、第2レース(都筑晶裕)では15位スタートから粘りの走りで11位フィニッシュを果たしました。

一方、#77 investors Audi R8 LMSは第1レース(イゴール・スシュコ)では予選23位から怒涛の追い上げを見せ、今シーズンベストリザルトの9位を獲得。第2レース(小林賢二)では1周目プリウスコーナーでのスピンが影響しリタイヤとなりました。

総合結果では#77 investors Audi R8 LMSがクラス14位、#21 ZENT Audi R8 LMSがクラス20位となり、今シーズンの全てのプログラムを終えました。

■#21 ZENT Audi R8 LMS

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11月17日 第1レース リチャード・ライアン

通常のシリーズ戦とは異なり決勝第1レースは土曜日に開催されたが、サーキットは朝から強い雨に見舞われ、荒れたレースを予感させた。スタート進行前に行われたチームミーティングでは、「レインコンディションでのバランスはとても良いマシンだから、スタートの混乱だけ上手く交わせば表彰台はプレゼントできるはず!」とチームオーナーに約束したリチャード。2010年のJAF GPではGT500で優勝を飾っているリチャードだけに、その彼の言葉に期待がかかった。

スーパーGTマシンにとっては新鮮なスタンディングスタートによるレーススタートとなったが、そのリチャードはなんとスタート直後に失速。惰性で進むリチャードの脇を後続のライバルたちがかすめて行く。レース後の検証で、スタンディングスタートによる負担からクラッチ破損トラブルを引き起こしたことが判明したが、リチャードはたった200m足らずでレースを終えることになった。

11月18日 第2レース 都筑晶裕

前日とは打って変わって快晴に恵まれた決勝第2レース。#21 ZENT Audi R8 LMSは前日深夜までかけてクラッチの交換作業を行い、この第2レースに臨んだ。15位スタートの都筑は昨日と同様のトラブルを回避するために、ポジションを下げることは承知の上、慎重にスタートをきった。

スタート直後の加速こそライバルに後れを取ったものの、1コーナー進入で#3 S Road NDDP GT-Rと#88 マネパ ランボルギーニ GT3が接触。その混乱を上手く交わした都筑は4台をパスしオープニングラップで11位までポジションを上げる。ただし、BOPで有利なランボルギーニやGTRにはストレートで簡単にオーバーテイクされてしまう状況で、レースが落ち着く頃までに13位にポジションダウン。

その後は#30 IWASAKI MODAクロコ apr R8 岩崎選手とのテール・トゥ・ノーズの戦いを繰り広げ、Audi同士の白熱したバトルを展開。R8 LMS ultraを相手に奮闘する都筑だが、ブレーキングではフロントワイドタイヤを履くR8 LMS ultraにアドバンテージがあり、#30岩崎選手をオーバーテイクするまでには至らない。結局この戦いはフィニッシュまで続き、その間に脱落したマシンもあったことから、#21 ZENT Audi R8 LMS 都筑は11位でフィニッシュを果たした。

シングルフィニッシュを最低条件として臨んだ都筑にとっては 少々不満の残る結果となったが、来シーズンのさらなる飛躍に向け、多くの収穫とともに今シーズンラストレースを終えることとなった。

■#77 investors Audi R8 LMS

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11月17日 第1レース イゴール・スシュコ

公式予選ではクラス23位と振るわなかったイゴールだが、スタートで呆気なく脱落したリチャードとは反対に猛追撃を開始。オープニングラップで#21 ZENT Audi R8 LMS、#5マッハGoGoGo車検Ferrari458、#22 R'Qs Vemac 350R、#2エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電の4台をパスして19位に浮上。2周目には#30 IWASAKI MODAクロコ apr R8と#48 DIJON音々CALLAWAYワコーズEDの2台をパスして17位に。さらに5周目までに#61 SUBARU BRZ R&D SPORTと#4 GSR ProjectMirai BMWもパスして15位まで浮上してくる。

中団グループが2分00〜03秒のラップタイムで走行している中 、イゴールはライバルたちより1周あたり約5秒速い1分56〜57秒台で周回し、周囲を圧倒する。その後もペースを緩めるどころかさらに勢いを増すイゴールは、ハイペースで前車との距離を縮め、14周目に#88 マネパ ランボルギーニ GT3をパス。 遂にシングルポジション9位まで浮上してきた。ただし前を行く8位の#911エンドレス TAISAN 911とは20秒以上の差があり、ペースも拮抗していたためチームはポジションキープ伝え、初のシングルフィニッシュを目指す。

それでもイゴールは終盤19周目に1分55秒470の自己ベストを記録する余裕を見せてフィニッシュ。23位スタートから実に14台抜きの偉業を見せ#77 investors Audi R8 LMSにシーズン初のシングルフィニッシュをプレゼントした。

11月18日 第2レース 小林賢二

#77 investors Audi R8 LMSの決勝第2レースを担当する小林賢二も、#21 ZENT Audi R8 LMS都筑と同様、クラッチトラブルを危惧して慎重にスタートを決める。その結果、1コーナーまでに後続のライバルたちにもかわされてしまうが、#86 Verity BOMEX ランボ RG3、#31 apr HASEPRO PRIUS GT、#22 R'Qs Vemac 350Rに食らい付き隙を窺う。

ダンロップコーナーでは#48 DIJON音々CALLAWAYワコーズEDの高森選手がスピンしポジションアップを果たした小林だが、その先のプリウスコーナー立ち上がりで今度は小林自身がスピン。運悪くウォールに接触してしまう。小林はすぐにコースに復帰し走行を続けるものの、接触の影響からストレートでの加速中にボンネットが外れ飛んでしまい、残念ながらそこでレースを終えることになった。

■チーム代表 一ツ山幹雄のコメント

第1レースではイゴールが健闘してくれました。雨の中でのレースでしたから最後までハラハラして見ていましたが、あのペースで走り切ったことは評価に値しますね。それからリチャーでですが、チームに表彰台をプレゼント出来るはずだよ、とレース前に言ってくれたんです。雨でレースが荒れることは分かっていたので本当に楽しみにしていたのですが、それがスタートでクラッチ破損、0周リタイヤ......。

Audi Sport Japanさんには、クラッチが弱いからそういう可能性がある、労わらないといけない、ということをAudi Sportの看板を背負っている彼らの責任として、事前にドライバーにしっかりと伝えておいて欲しかったですね。ゲイナーさんもaprさんも全戦完走していて、#21がけメカニカルトラブルで何度もリタイヤしていますから。

第2レースは都筑選手の走りを見ている限りでは、やはりBOPが厳しいです。特に富士はストレートが長いので、あれだけあっさりと抜かれてしまうと......。小林選手も元々スプリント出身のドライバーですから、ここでパフォーマンスを発揮して欲しかったのですが、残念です。

シーズンを通して応援して下さった方々には本当に感謝しております。今シーズンの結果を踏まえ、来シーズンは常に上位争いが出来る体制を築けると思っています。来シーズンも応援宜しくお願い致します。

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(Hitotsuyama Racing プレスリリースより抜粋)

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