120528-A3 Rays-12.jpgS-lineの225/45R17から1インチアップの225/40R18に履き替えた愛車のA3スポーツバック1.4T。期待と不安を胸に発進すると......。 新車は試乗できますが、ホイールやタイヤは試して買うことができません。正直なところ、購入は"賭け"みたいなものです。僕自身、いまだにホイールやタイヤのインプレッションのときには、期待と不安が入り交じります。

120528-A3 Rays-14.jpgだから、今回のRAYS C345 PRIMEとコンチ・スポーツコンタクト5(CSC5)によるインチアップも、どんな印象になるのか、気が気ではありませんでした。
ただ、スタート前、交換作業を行ってくれたいつものOメカニックが「17インチよりも、この18インチのほうが軽いですよ!」と教えてくれたんです。実際に持ち上げてみると、確かに18インチの組み合わせのほうが軽いんです。それどころか、たまたま横にあったA1用の純正16インチよりも軽い! これは大きな安心材料でした。

さっそく走りだすと、足元は明らかに軽くなった印象です。それまで履いていた17インチに比べて、ドタバタとした動きが抑えられ、いわゆる"バネ下の軽さ"が感じられました。まずはひと安心といったところ。

高速に入ると、道路の継ぎ目を通過したときのショックが軽減されています。インチアップの弊害がないばかりか、17インチよりも快適性が向上したのは驚きでした。鍛造のC345の面目躍如というところでしょう。

一方、CSC5ですが、一皮剥けたところであらためてチェックすると、とてもバランスの良いタイヤであることがわかります。標準装着の「ピレリ P-ZERO ROSSO」よりも偏平率が低いこともあり、多少乗り心地は硬いものの、路面とのコンタクトはCSC5のほうがマイルド。最新のタイヤだけに"ころがり抵抗"も低いようでスムーズに転がる感覚が味わえます。ロードノイズもこのCSC5のほうが低い印象です。

驚いたのはステアリングを切ったときの感触です。操舵中にステアリングが急に重くなったり、あるいは軽くなったりすることがなく、スムーズな手応えが返ってくるんです。あるところで急にタイヤのグリップが立ち上がることもありません。切れば切っただけクルマの向きがリニアに変わる感じ......。

この自然なフィーリングはこれまで味わったことがないものでした。それでいて、タイヤのグリップは高いレベルで発揮されますから、直進安定性は高く、コーナリング時にも確実に路面を掴んでくれるのです。これは安心ですし、運転が楽しい。

正直なところ、愛車のA3スポーツバック1.4Tに装着するにはもったいないくらい(笑) S3やTT-S/TT RSといった高性能モデルならさらに楽しめるのではないでしょうか?

機会をみて、こんどはワインディングロードでその実力を試したいと思います。

(Text by Satoshi Ubukata)

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