140116-S3-2.jpgA3 Sportbackの最上級グレード、Audi S3 Sportbackをチェック。その感想は......Sモデル恐るべし! Audiの各モデルシリーズには、標準の「Aモデル」とスポーツタイプの「Sモデル」があるのはご存じでしょう。さらにモデルによってはリアルスポーツの「RSモデル」が用意されたりするんですが、それはさておき、このS3 Sportbackは、A3 Sportbackのスポーツバージョンであるとともに、A3 Sportbackの最上級グレードという役割も担っています。

Sモデルの場合、基本的にはハイパワーなエンジンにquattroが組み合わされるのが必須条件なので、あえて車名にはquattroの文字はありません。このS3 Sportbackも当然quattroです。

140116-S3-9.jpg280psの2.0 TFSIに6速Sトロニックが組み合わされ、第5世代のハルデックスカップリングにより臨機応変にトルクを前後アクスルに配分。サスペンションには、Audi R8にも採用される「アウディ マグネティックライド」を搭載......とスペックを見ているだけでもワクワクしてきます。

A3 Sportbackオーナーとしては、ダブルバーを採用するシングルフレームグリルやアルミルックのドアミラーカバー、S3のロゴが入ったブレーキキャリパーなど目を引くアイテムがたくさんあります。

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しかし、全体としては派手すぎず、他を威圧するような雰囲気がないのはSモデルのいいところ。これなら、実はすごいクルマであることが、家族にバレません(笑)

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インテリアも、最上級グレードのふさわしい上品なつくり。デコラティブパネルやエアコンの吹き出し口、スイッチ類などがさりげなくグレードされていて、A3 Sportbackオーナーとしては「このパーツほしい!」と思うほどです。

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さらに、専用のスポーツシートがおごられていることに加えて、フラットボトムのステアリングホイールには大きめのパドルが備わっていたり、水温計がブースト計に置き換えられていたりと、とにかく、見れば見るほど涎(よだれ)が出てくるS3 Sportbackなんですが......。

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そうはいっても、運転するまでは「ウチのA3 Sportback 1.4 TFSIがイチバン!」と信じている僕がいました(笑) 実際、1.4 TFSI CODや1.8 TFSI quattroに乗ったときも、「確かにいいけど、1.4 TFSIで十分」と思いましたからね。

S3 Sportbackに乗る前も、そんな印象を抱くんだろうなと予想していましたが......。いやあ、S3 Sportbackはちょっと違いました。

さっそく発進させると、ダイナミックサスペンションがつく1.4 TFSIはもちろん、スポーツサスペンションの1.4 TFSI CODや1.8 TFSI quattroよりも明らかに硬めの乗り心地にヤル気を感じますが、それでもショックは角が丸められているので意外に快適。道路の段差を越えたときのショックもさほどきつくありません。

乗り心地に関してはウチの1.4 TFSIが優っていますが、それ以外はS3 Sportbackの圧勝。プログレッシブステアリングがもたらすクイックなハンドリング、quattroならではの極めて高い接地感など、運転を楽しくする要素に溢れています。しかも、スピードを上げなくてもそれが楽しめるのもS3 Sportbackのいいところです。

280psを発揮するエンジンは、アクセルペダルをジェントルに操作すれば、スムーズに、しかし、余裕ある加速を見せてくれます。大パワーだからといって扱いにくいということはありません。もちろん、アクセルペダルをガツンと踏んでやれば、勇ましい排気音をともないながら、気持ちのいい加速が楽しめるんです。サーキットやワインディングロードを走らせたら、楽しいんだろうな......。

一方、高速をおとなしく走るとリッター10数キロの燃費を示してくれるので、ロングドライブに出かけるには助かります。

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スポーツ性だけが突出しているのではなく、すべてがバランス良くレベルアップされているS3 Sportback。正直、惚れました(笑) フォルクスワーゲン・ゴルフを含め、「MQB」を採用するモデルのなかではこのS3 Sportbackがイチバンの出来ではないでしょうか?

1.4 TFSIオーナーとしては、知らないほうがいい世界でしたが(笑)

(Text by Satoshi Ubukata)

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