2025年9月5日、フォルクスワーゲンは同社のコンパクトモデル「Polo」が誕生から50周年を迎えたことを記念し、南アフリカで撮影した迫力あるドリフト映像を公開した。舞台となったのはPoloを生産するカリエガ工場周辺で、世界ラリークロス選手権(WRX)で活躍するヨハン・クリストファーソンが歴代のPoloモータースポーツモデルを操り、圧巻のドライビングを披露している。

50年の歴史を象徴する3台のPolo
今回の映像には、WRCで数々の栄冠を手にした「Polo R WRC」、WRXで活躍した「Polo R Supercar」、そして電動時代を象徴する「Polo RX1e」の3台が登場。Polo R WRCとPolo R Supercarにはファン投票で選ばれた「Polo Harlekin(ハレキン)」風の特別カラーが施され、往年のモデルを知る愛好家にとっても目を引く演出となった。最後には次世代EV「ID. Polo」がサプライズ登場し、過去・現在・未来をつなぐ演出で映像は幕を閉じる。

Polo R WRCは1.6Lターボエンジン(315PS)を搭載し、2013年からWRCに参戦。セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組により4連覇を達成するなど、当時最強のラリーカーとして名を馳せた。続くPolo R Supercarは2.0Lターボ(570PS)を搭載し、2017年と2018年にクリストファーソンの手でWRX王座を獲得。電動モデルのPolo RX1eは500kW(680PS)と880Nmを誇り、2022年・2023年のWRXで連続チャンピオンに輝いている。
トップギア出身のジョン・リチャーズがプロデュース
映像の監督を務めたのは、英BBC「トップギア」のディレクターとして知られるジョン・リチャーズ氏。20年以上にわたり自動車映像を手がけてきた彼は、港湾や市街地の高速道路、VWテストコース、そして工場敷地といった多彩な舞台を用い、Poloの歴史と走りをダイナミックに表現した。撮影地のグケベハ(旧ポートエリザベス)は欧州市場向けPoloの生産拠点であり、車両と土地の結びつきを強調する意味合いも込められている。


ドリフトを披露したのは、世界ラリークロス選手権で7度のタイトルを獲得し、ジムカーナグリッドでも2度の王座に輝いたスウェーデンのヨハン・クリストファーソン選手。彼は「異なるキャラクターを持つPoloを次々と乗り比べ、それぞれを限界まで走らせることができた。すべてのモデルが素晴らしいパフォーマンスを発揮した」とコメントしている。

映像の終盤に姿を現すのは、量産目前のコンセプトEV「ID.Polo」。50年にわたり日常の相棒であると同時にモータースポーツでも存在感を放ってきたPoloは、次世代EVの到来とともに新たな章を迎えようとしている。
Poloの歩みとこれから
1975年に初代が登場して以来、Poloは小型車市場において世界的な成功を収め、累計販売台数は数百万台に達している。欧州をはじめ多くの市場で定番モデルとして親しまれ、モータースポーツではWRCやWRXで数々のタイトルを獲得。その50周年を記念した今回の映像は、ブランドの歴史と進化を凝縮したものといえる。
フォルクスワーゲンは2024年に世界で約480万台を販売しており、SUVやEVとともにPoloは依然として主力車種のひとつだ。
今回のドリフト映像は、Poloが歩んできた半世紀をモータースポーツの栄光とともに振り返り、電動化という未来へつなげる意欲的な演出であった。
Volkswagenのコミュニケーション責任者イェンス・カテマン氏は「Poloの50周年では過去を振り返るだけでなく、未来を示すことも大切だ。この映像は小さなクルマが大きなことを成し遂げ、次の時代へと進む姿を象徴している」と語り、日常からモータースポーツまで幅広く愛されてきたPoloは、次世代のEVモデルとともにフォルクスワーゲンの未来を担う続けるだろう。
50 Years of an Icon: Polo Project Drift — The Film
www.youtube.com(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Volkswagen AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。