クロスオーバーSUV「T-Roc」に追加されたTDI 4MOTION搭載モデルを試乗。その魅力は?

画像1: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI 4MOTION R-Line Black Style

2022年7月にマイナーチェンジ版が導入された「T-Roc」。発売当初は、スポーツモデルの「T-Roc R」を除いて4WDの4MOTIONが選べなかったが、2025年1月に、TDIと4MOTIONを組み合わせた「T-Roc TDI 4MOTION」が追加されている。

T-Roc TDI 4MOTIONの概要は上記のニュースをご一読いただくとして、今回試乗したのは、スポーティな内外装が特徴のR-Lineをもとに、エクステリアとインテリアをブラックで彩った「T-Roc TDI 4MOTION R-Line Black Style」である。

さらに試乗車には、オプションのDiscover Proパッケージに加えて、レザーシートパッケージとDCCパッケージが追加され、装着されるタイヤも215/50R18から225/40R19にインチアップされている。

スタイリッシュさと精悍さが際だつデザインが、このT-Roc TDI 4MOTION R-Line Black Styleの魅力であることに間違いない。しかし、それ以上に注目したいのがTDIと4MOTIONだ。

搭載される2.0 TDIエンジンは、ツインドージングシステムを採用した最新仕様で、すでにラインアップから落ちてしまったFF仕様とは1968ccの排気量と110kW(150ps)の最高出力こそ同じだが、最大トルクは340Nmから360Nmに強化されている。FFから4WDの4MOTIONに変更されたこともあり、車両重量は100kg増えているが、加速は低回転から余裕たっぷりで、アクセル操作に対するエンジンの反応も素早く、加減速が続く街中でもストレスのない運転が楽しめる。

一方、高速道路への流入といった場面でアクセルペダルを深く踏み込めば、4000rpmを超えるあたりまで力強くスポーティな加速が得られるのもうれしいところだ。一方、最新のGolf8と同じエンジンとはいえ、Golf8のほうが加速時のノイズが抑えられているのは設計の新しさによるものだろう。

画像4: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI 4MOTION R-Line Black Style

頼れるパワーユニットとともに、このクルマの魅力を増しているのが、4MOTIONを手に入れたことにともなうワンランク上の走り。FFのT-Rocが前:マクファーソンストラット式、後:トーションビーム式のサスペンションを採用するのに対して、4WD版では後ろが4リンク(マルチリンク)式になるのだ。さらに、前述のとおり、オプションのDCCパッケージが追加される試乗車では、快適な乗り心地と高速でのフラットな動き、プログレッシブステアリングがもたらす俊敏なハンドリングがバランス良く両立し、運転の楽しさにつながっている。

試乗では試せなかったが、4WD仕様では4MOTIONアクティブコントロールが標準で搭載され、オフロードや雪上といった悪条件で、高い走破性を誇るのも見どころである。

画像5: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI 4MOTION R-Line Black Style

1.5 TSIエンジンを搭載するFF仕様に比べると価格は高いが、そのぶん満足度も高いT-Roc TDI 4MOTION。TDIと4MOTIONの組み合わせはGolf8.5では選べないこともあり、比較的コンパクトなモデルでこの魅力的なパッケージを求めている人には、見逃せないクルマといえるだろう。

(Text by Satoshi Ubukata)

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