2025年4月11日、フォルクスワーゲン グループが2025年第1四半期の新車販売状況を発表、ヨーロッパを中心にEV(電気自動車)の販売が好調だった。

EVを含む全パワートレインの新車販売は、フォルクスワーゲングループ全体で213万3600台と、前年同期比で1.4%の増加となった。なかでも南米では16.6%増で、もっとも高い成長率になった。北米やヨーロッパでも販売台数が増えている一方、規模が大きい中国ではライバルとの競争が激化し、販売台数を減らしている。


EVに関しては、全世界で21万6800台を販売し、前年同期比で58.9%の大幅増。とくにヨーロッパでの販売が好調で、前年同期比の倍以上の数字になった。「VW ID.7」をはじめ、「Škoda Elroq」「Audi Q6 e-tron」といったニューモデルが販売台数の増加に大きく貢献しているという。
こうしたことから、グループ全体の新車販売に占めるEVの比率は6%から10%に上昇。ヨーロッパにおけるEV販売のうち、約26%がフォルクスワーゲングループの車両で、シェアナンバーワンを維持している。


グループ内の販売台数ベスト10は次のとおり。
- Volkswagen ID.4/ID.5……43,700台
- Volkswagen ID.3……28,100台
- Audi Q4 e-tron……22,800台
- Škoda Enyaq……20,200台
- Volkswagen ID.7……19,100台
- Audi Q6 e-tron……16,000台
- Porsche Macan……14,200台
- Volkswagen ID.Buzz……12,700台
- CUPRA Born……11,000台
- CUPRA Tavascan……7,600台
フォルクスワーゲン グループでエクステンデッド エグゼクティブ コミッティ セールス担当のマルコ・シューベルト氏は「私たちの製品はお客様からご好評いただいており、フォルクスワーゲン グループが正しい方向に進んでいることを示しています。第1四半期における電気自動車の販売台数は、世界中で約60%増加しました。特にヨーロッパでは販売台数が倍増し、この分野におけるリーダーとしてのポジショニングを大幅に強化することができました。西ヨーロッパにおける総販売台数に占める電気自動車の割合も倍増し、約19%になりました。ドイツでは、全体的に販売が好調で、すべての駆動タイプの合計で受注台数が29%増加し、バックオーダーは再び約100万台に達しています。今後数か月で、数多くのニューモデルが発売されるため、さらなる追い風が吹くことを期待しています。全体として、全世界における販売台数は、3月末までにわずかに増加しました。北米、南米、ヨーロッパで販売が増加し、中国で予想されていた販売減少を相殺した上で、さらに販売台数を増やすことができました」と、さらなる成長への自信を語った。
(Text by Satoshi Ubukata)