2002年、4代目Golfに時代に3.2Lの6気筒エンジンと4WDを組み合わせたスポーツモデル「Golf R32」が登場した。

画像1: 【50 Years of Sporty Golf】Golf4 R32

1997年に登場したGolf4には、定番のスポーツモデルである「Golf GTI」のほかに、2.3L V5エンジンや2.8L V6エンジンを搭載するバリエーションが用意されている。

その頂点に立つグレードとして、2002年5月のマドリードモーターショーでデビューし、同年8月にドイツ本国で販売が開始されたのがGolf R32である。

画像2: 【50 Years of Sporty Golf】Golf4 R32

エンジンルームに収まるのは、“VR6”と呼ばれる3.2Lの6気筒エンジン。V型6気筒でありながら、バンク角をきわめて狭い15度とし、また、シリンダーをジグザグに配置することで、通常のV6エンジンに比べてコンパクト化に成功。これによりGolfのエンジンルームに横置きすることを可能とした。

一方、シリンダーヘッドをひとつで済ませたことで、直列6気筒に近いフィーリングを有しているのも大きな特徴だ。ちなみに日本ではV6エンジンとして扱われるため“SOHC”と表記されるが、吸気側と排気側のカムシャフトがそれぞれ1本ずつ用意され、シリンダーあたり4本のバルブを駆動しており、直列6気筒として見ればDOHCということになる。

画像3: 【50 Years of Sporty Golf】Golf4 R32

最高出力241PS、最大トルク320Nmを実力を持ち、6速マニュアルギヤボックスと4WDの4MOTIONにより0-100km/h加速は6.6秒、最高速は247km/hをマークしている。2003年にはデュアルクラッチギヤボックスのDSGをオプション設定し、DSGを初めて搭載するフォルクスワーゲンとなった。

画像4: 【50 Years of Sporty Golf】Golf4 R32

Golf4 R32は装備も豪華で、OZ製アルミホイールやレムス製エキゾーストシステム、ケーニッヒ製スポーツシートなどにより、スポーティさが際だつのも見逃せないポイントだ。

日本では、「日産スカイラインGT-R」の“R32(アールサンニィ)”と区別するため、日本のフォルクスワーゲンがあえて「アールサーティツー」と呼ぶこととし、実際、その呼び方が定着している。2003年1月に、2ドア・左ハンドル仕様が500台限定で導入され、翌2004年5月には4ドア・右ハンドルが400台限定で追加販売された。いずれも6速マニュアルを搭載し、2ドアが395万円、4ドアが405万円で、またたくまに完売となった。

Golf R32はその後、Golf Rと名前を変えながらも、Golf GTIと双璧を成すスポーツモデルとして高い人気を誇っている。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Volkswagen)

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