Volkswagen Golf GTI：パワーアップ、マニュアルギアボックスなし、ステアリングホイールのわずらわしいタッチエレメントは消え、ボタンが復活した。
「GTI」はコンパクトスポーツカーのアイコンである
「Golf GTI」は卓越した人気のスポーツカーである。このコンパクトカーは1976年以来、世界中の道を走り続け、50周年を迎える。ベーシックな「Golf GTI」の最高出力は、当初の110psから200psに向上した。以前は常に3ドアモデルが用意されていたが、現在は5ドアモデルのみとなっている。
※この記事は「Auto Bild JAPAN Web{：target="_blank" }」より転載したものです。
フォルクスワーゲンは2019年に8代目「Golf」を市場に投入した。技術的な問題で販売店への到着が遅れたり、硬質プラスチックが多用されていたり、インフォテインメントが十分に開発されていないようだと批判されたりと、最初から楽なものではなかった。「GTI」も例外ではなかった。
フェイスリフト：Clubsportも注文可能に
フォルクスワーゲンはこのコンパクトスポーツカーにフェイスリフトを施した。スポーツ「Golf」は2024年7月からディーラーで販売されているが、さらにワイルドな「Clubsport」も注文できるようになった。この特別にホットなGolfは、10月から生産ラインから出荷される。
価格：GTI Clubsportの価格はこれだ（アップデート情報！）
フォルクスワーゲンは今回、35psのパワーアップを果たした「GTI Clubsport」の価格も発表した。この300psのコンパクトカーをあなたのガレージに置くには、最低でも48,075ユーロ（約826万円）が必要だ。ノーマルの「GTI」は44,505ユーロ（約765万円）と若干安い。
デザイン：細部の変更
一見したところ、見た目はあまり変わっていないように見える。ベーシックな「GTI」に新たに採用されたのはフロントエプロンで、これまでは少なくともほぼ「Clubsport」のみが装着を許されていた。ヘッドライトには新しいグラフィックが与えられ、いわゆるIQ.Light LEDマトリックスヘッドライトがオプションで用意されている。さらに、フォルクスワーゲンのロゴが点灯するようになった。
ディテール：おなじみの2本のテールパイプはフェイスリフトでも採用され、フェイクではない！
リヤライトのグラフィックも変更されている。ツインエキゾーストシステムは残されており、フェイクのために穴を空ける必要はない。しかし、そのサウンドがどのようなものかは、まだ確かめなければならない。
Clubsportはハイグロスブラック
「GTI Clubsport」とほかの兄弟をさらに区別するために、フォルクスワーゲンはハニカムグリル付きの新しいバンパーを与えた。アイスホッケーのスティックのような形状の内側に走るウィングが印象的だ。スポイラー、グリル、オールラウンドアプリケーションはハイグロスブラックで、「GTI」は常にマットブラックである。
サイドスカートもハイグロス仕上げで、典型的な「GTI Clubsport」のホイールに変更されている。
写真の車両に装着される19インチ「クイーンズタウン」アロイホイールは、追加料金で購入可能で、どこか伝説的なアルファのダイヤルを彷彿とさせる。
リヤでは、「Clubsport」に新しいLEDテールライト、細いオープンバーを備えた大型ルーフスポイラー（GTIのスポイラーは小さくクローズド）、小型ディフューザーが追加された。アクラポヴィッチ製のチタン製スポーツエキゾーストシステムは有料となる。
パワーユニット：GTIのマニュアルトランスミッションは廃止
パフォーマンスの面では、フォルクスワーゲンはフェイスリフトの一環として、通常の「GTI」にさらなるパワーを追加した。将来的には、265ps（以前は245ps）がフロントアクスルを切り裂き、「GTI Clubsport」は300psを維持できる。
パワーが向上するのはいいことだが、純粋主義者にとっては悪いニュースがひとつある。「Golf GTI」のフェイスリフトで、マニュアルギアボックスが廃止されるのだ。その代わり、今後は7速DSGが常にギアを振り分けることになる。
「Volkswagen Golf8」は当初から楽なモデルではなく、「GTI」も批判を免れなかった（硬すぎるプラスチック、凡庸なインフォテインメント）。フェイスリフトでは、より良いものになるはずだ。
そしてフォルクスワーゲンはそれを実現した：ステアリングホイールのタッチエレメントは消え、ボタンが復活した。
素材はフィットし、インフォテインメントはスムーズに作動し、ステアリングホイールのタッチ面はボタンに取って代わられた。
Golf GTIフェイスリフトにも最新のインフォテインメントを搭載
しかし、フォルクスワーゲンはインフォテインメントで最大の進歩を遂げたようだ。Golfには、「ID.7」や「ティグアン」でお馴染みの最新インフォテインメントシステムがリフレッシュの一環として搭載された。もともとギクシャクして動作が遅かったこのシステムは、今でははるかにスムーズかつ迅速に動作する。
中央のディスプレイ（12.9インチ）は非常に高い位置に移動したため、慣れるまでボンネットの上端とほぼ一直線になり、視界が制限されたような感覚になる。スクリーンの下にはクライメートコントロールが常時点灯するようになった。
「GTI」は快適で、スポーティに成型されたシートはドライバーと助手席を包み込み、コーナリング中でも常に必要なサポートを提供する。素材にも上質感がある。
GTI Clubsportは愛情を込めて仕上げられた
フォルクスワーゲンは「Clubsport」にもスポーティなシートを用意した。ステアリングホイールの一部にはパーフォレイテッドレザーが使用され、ツボを押さえた本格的なボタンが装備されている。
典型的なGTI：Clubsportには、たくさんの赤いステッチとステンレススチール製のペダルキャップが付いている。インフォテインメントは通常のスポーツGolfと同様だ。
ただし、フォルクスワーゲンはカーボンインレイに追加料金を請求する。赤く脈動するスターターボタンはいいディテールだ。
「GTI Clubsport」は、ボディワークやテクノロジーに大きな変更を加えることなく、クラシックなフェイスリフトが施された。デザインは細部まで愛情を込めて作り込まれ、物議を醸したマルチメディアは改善された。
結論：
フォルクスワーゲンは顧客の批判を真摯に受け止め、Golfを適材適所で改良した。加えて、ベーシックな「GTI」のパワーも向上している。しかし、「GTI」の魅力が滲み出ているかどうかは、実際に試乗してみないとまだわからない。
フォトギャラリー：Volkswagen Golf GTI
（Text by Katharina Berndt, Dirk Branke and Sebastian Friemel / Photos by Volkswagen AG）
