フォルクスワーゲン グループ取締役会は2024年5月28日、エントリーレベルの電気自動車をさらに普及させるプロジェクトを開始することを発表した。

画像: フォルクスワーゲン グループ、2万ユーロの電気自動車の投入を2027年に予定していると発表

フォルクスワーゲン グループは2万ユーロの電気自動車の投入を2027年に予定しているという。

フォルクスワーゲン グループCEO オリバー・ブルーメ氏は「何世代にもわたり人々は、フォルクスワーゲン グループの力強いブランドから最初のマイカー、そして手頃なモビリティーを連想してきました。力強いブランドを持っているグループとして、私たちは今日に至るまで、モビリティにおける社会的責任を担い続けています。そのため、今回、未来志向のプロジェクトを立ち上げることができ、大変嬉しく思います。ヨーロッパ発の、そしてヨーロッパ向けのエントリーレベルe-モビリティを提供するプロジェクトです。これは産業拠点としてのヨーロッパやヨーロッパを重視した産業政策へのコミットメントでもあり、結果的にはヨーロッパのお客様の利益に繋がる決断にもなりますと」と述べている。

また、フォルクスワーゲン ブランドCEO兼コア ブランド グループ責任者のトーマス・シェーファー氏も「これからは、電気自動車の時代が到来します。e-モビリティを普及させるためには、特にエントリーレベルのセグメントにおいて魅力的な車両を導入する必要があります。私たちのブランドは、すべての人々のためのe-モビリティを実現することを約束しています。ブランド グループ コアでは、この約束を果たしていきます。私たちの電気自動車は、魅力的な価格だけでなく、テクノロジー、デザイン、品質、お客様体験のあらゆる面で、エントリーレベル セグメントにおける基準を確立するでしょう。この課題は、エネルギー、素材、原材料のコストの上昇により、以前よりも困難になっています。そんな中、ヨーロッパ発の、そしてヨーロッパ向けの電気自動車は、政策上のサポートに加え、競争力を持てるビジネス環境があって初めて成功できるということは明確です」と述べている。

フォルクスワーゲンはこのプロジェクトで、調達および製造の大部分をヨーロッパで行うことになるため、コンポーネントを輸送するための経路が短縮されることでCO2排出量も削減されると予想される。

現在、すでに「Electric Urban Car Family」(エレクトリック アーバン カー ファミリー)の開発に取り組んでおり、フォルクスワーゲン グループは、2025年末にも25,000ユーロ未満の電気自動車を発表する予定だ。

具体的には、フォルクスワーゲンとクプラからそれぞれ1台ずつ、合計2台の新型コンパクトカーを、そしてシュコダとフォルクスワーゲンからそれぞれ1台ずつ、合計2台の小型SUVの導入を計画している。これらの車種はすべてスペインで生産される。

(Text Toru Matsumura)

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