フォルクスワーゲン ブランドは1月10日、2023年は約487万台の車両を納車し、販売台数はすべての地域で前年の実績を上回ったと発表した。総販売台数は前年比で6.7%増加。さらに、2023年に前年比21.1%増となる約39万4,000台の電気自動車を納車した。
フォルクスワーゲン セールス、マーケティング、アフターセルス担当取締役のイメルダ ラベー氏は「この販売台数は、私たちがフォルクスワーゲン ブランドとしての正しい道のりを歩んでおり、私たちの製品がお客様から高い評価を得ていることを示しています。2024年も市場環境は引き続き厳しいものになると予想しています。しかし、内容を見直した魅力的な製品ポートフォリオにより、これに備えていると自負しております」と述べている。
「ID.」モデルが世界中で高い需要を獲得
フォルクスワーゲンによるの電気自動車の販売台数は、2023年に前年比21.1%増の約39万4,000台に増加。フォルクスワーゲン ブランドの電気自動車がもっとも多く販売された市場は、中国、ドイツ、米国、英国、スウェーデン、フランス、ノルウェー、ベルギーの順となる。
本国ドイツでは、約3万台のID.4が納車された(62.9%増)。このモデルは、米国でも好評で、約3万8,000台が納車された。これは、2022年と比較して84.2%の増加となる。またID.3は中国で特に人気が高く、2023年には前年比200%以上の増加となる、7万5,000台以上が納車された。
「T-Roc」が再びヨーロッパでフォルクスワーゲンSUVのベストセラー モデルに
フォルクスワーゲンの総販売台数に占めるSUVの割合は54.2%(2022年と比較して14.9%増)と非常に高いレベルを維持している。米国では、販売されたフォルクスワーゲン車の81%以上がSUVモデルとなった。またヨーロッパでは、T-Rocが引き続きフォルクスワーゲンのベストセラーSUVとなった。このモデルは、ドイツ、英国、スペイン、トルコで販売台数の新記録を打ち立てている。
デビューから48年が経過し、累計2,000万台を販売した「Polo」は、ブラジルで2023年に新記録となる11万台以上が納車された。またドイツにおけるPoloの販売数は、前年比44.1%増となる約3万3,500台を記録した。
複数のベストセラーモデルをアップデートして新年をスタート
第1四半期には、新世代の「Passat」および「Tiguan」に加え、スタイルおよび技術面を強化した「T-Cross」が発売される。「ID.4」および「ID.5」も、完全に新しい操作コンセプトと新しい駆動システムを搭載して、大幅にアップデートされている。ニューモデルの「ID.7 Tourer」も年内に発売される予定だ。また、SUVの高い需要に対応するため、2026年から量産カテゴリーのAセグメント(日本のCセグメントに相当)向けに電動SUVを生産する予定だ。
もう1つのハイライトは、第8世代の「Golf」が新たな進化を遂げたバージョンの発表が控えている。このニューモデルは、新しい運転支援システムと駆動システムに加え、次世代のインフォテインメント システムとソフトウェアを搭載しており、2024年春に先行販売が開始される予定だ。
(Text Toru Matsumura)