次期VW Passrtはエステートのみとなる。AUTO BILDはヴォルフスブルク車の可能性を示し、プロトタイプで最初のドライブを行った!
市場投入と価格:ベース価格は上昇する可能性が高い
「VW Passat」の現行モデルは2014年から発売されているので通常のサイクルに従えば、そろそろ後継車が登場する頃だろう。コード「B9」を持つ次期「Passat」は、Variantと呼ばれるエステートのみになり、2023年内に発表される可能性がある。
※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。
「Passat Variant B9」がディーラーに並ぶのは2024年になりそうだ。その理由のひとつは、「ID.4」と将来的には「ID.7電動エステート」がエムデン(ニーダーザクセン州)にあるPassrtの主力工場で生産されるため、次世代はスロバキアのブラチスラヴァの工場に移らなければならないからだ。
内燃エンジンを搭載したおそらく最後の世代は、より高価になることは間違いない。現在、「Passat Variant」の“コンセプトライン”バージョンは38,850ユーロ(約610万円)からだが、後継モデルは基本装備をきちんとしたものにすると、おそらく40,000ユーロ(約630万円)を超えるだろう。
プロトタイプで初ドライブ:フェートン並みの快適さ
最初のテストでは、新型Passatが別次元であることが明らかになった。VWの人々は、質感の劣るインテリア、お粗末なマルチメディア、複雑なコントロールなど、過去3年間の批判をすべて表に記入したに違いない。プロトタイプの品質は良くなっていて、どこもかしこも”宿題完了”のチェックが入っている!
カモフラージュされたPassatでの初ドライブはディーゼルの150馬力だが、今日はシャシーがすべてなので、それほど重要ではない。現行Golfと同様、新型Passatは改良型「MQB Evo」プラットフォームをベースにしている。そして「Golf GTI」のように、「ドライビングダイナミクスマネージャー」を搭載している。
新型車は状況に応じたブレーキ介入と可変ダンパーにより常に安定しており、ステアリングはニュートラルで、スタビリティプログラムが運転サポートをする。サスペンションの快適モードとスポーティモードのセッティングが良くできていて、快適モードでは、文字通り滑るように走り、まるで「ミニ フェートン」のような乗り心地だ。
デザイン: プロトタイプが初めて量産型に姿を現す
Passatの量産型ボディワークは、カモフラージュされているが、その想像はできる。
新型フロントエプロンにはより大きなエアインテークが設けられる可能性があり、グリル(プロトタイプにはステッカーが貼られカモフラージュされている)は、ヴォルフスブルクの「Golf」や「Multivan」、その他の内燃エンジンを搭載する現行モデルですでに見られるようなデザインになる可能性がある。フォグランプはメインヘッドライトの中にある。
プロトタイプのリアハッチはこれまでよりも傾斜がきつくなり、スタイリッシュなフォルムになった。リアライトは幅の広いライトストリップで接続される可能性が高い。
トランクルームは1,800リットル以上
新世代「Passat」は現行モデルよりも全長が長くなる。全長は15cm伸びて4.92mとなり、ホイールベースは5cm長くなる。同じく長くなった「Golf Variant」が最近Passatに急接近しているので、この全長増はファミリーランキングの回復にも役立つだろう。
特に後席乗員とラゲッジルームが恩恵を受けるだろう。ラゲッジルームは1,800リットル以上入る可能性がある(現在は1,780リットル)。
エンジン: 新型Passatにはプラグインハイブリッドも
新型「Passat」も「MQB」プラットフォームを採用しているため、エンジン面では大きなサプライズは期待できない。ダブルSCRシステムでクリーン化された150馬力と200馬力の2リッターディーゼル、そしてクラシックなガソリンエンジン(おそらく150馬力と220馬力)、プラグインハイブリッドが考えられる。
プラグインハイブリッドバージョンには、2つの性能レベルが用意される可能性もある。トップモデルはおそらく250馬力程度で、もう一方はおそらく200馬力を割るだろう。パワーよりも重要なのは、ハイブリッド車の航続距離である。
VWは充電技術も改善する可能性が高い。3.6kWの代わりに11kWの充電が可能になり、約2時間でバッテリーを満たすことができるだろう。
(Text by Katharina Berndt and Michael Gebhardt)