このVW Golf8 GTIは、ごく普通に見えるが、実は防弾仕様に改造されている。価格は10万ユーロという「VW Golf8 GTIプロテクションクラスVR4」は、44マグナム弾にも耐えることができるのだ!

画像: 【Auto Bild】44マグナム弾にも耐える防弾仕様「Golf8 GTI プロテクションクラスVR4」の改造費とは?

一見、普通の「VW Golf8 GTI」に見えるが、実はそうではない。コンパクトスポーツカーは装甲され、プロテクションクラス(保護等級)VR4に準拠し、様々な口径の拳銃から乗員を守ることが想定されている。しかし、当然ながら、この特殊改造は決して安いものではない。

※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。

政治家でもない限り、ドイツでは装甲車は過剰に見えるかもしれない。しかし、世界には、残念ながら、凶悪犯罪やカージャック(自動車の乗っ取りや自動車を襲撃する犯罪)が後を絶たない地域がある。その中には南アフリカの都市も含まれており、この防弾仕様「Golf GTI」はまさにそこで改造されたのだ。

保護等級は以下の通り

改造を担当したのは、20年以上にわたって自動車の装甲化に携わってきた南アフリカの「アーマーマックス(Armormax)」社だ。弾道保護等級はいくつかあり、ドアや窓はB1~B7に、自動車の装甲はVR1~VR7(「Vehicle Resistance」)に分類される。

さらにVR14までのアーマーレベルがあるが、この場合は通常、軍用車両の話となる。ちなみに、プロテクションクラスVR10の「メルセデス S680ガード」は、民間でもっとも安全な車のひとつで、手榴弾の攻撃にも耐えられると言われている。

画像: ご覧の通り、Golfは、まったく普通のGTIにしか見えない。

ご覧の通り、Golfは、まったく普通のGTIにしか見えない。

この「VW Golf8 GTI」はプロテクションクラスVR4に準拠した装甲が施されている。つまり、44口径や357口径のマグナムなど、さまざまな口径の小火器から乗員を保護することができるようになっている。

画像: すべての窓だけでなく、ドアやテールゲートなども強化されている。

すべての窓だけでなく、ドアやテールゲートなども強化されている。

一見すると、Golfは普通の「GTI」のように見える。しかし、アーマーマックスは、すべての窓を耐弾クラスB4のガラスに交換し、バー、ドア、テールゲートなどをプラスチックアーマーで補強している。

装甲を施しているにもかかわらず、重量が比較的軽い

標準的な外観に加え、追加重量が少ないこともメリットの一つだ。防弾仕様モデルの重量は、保護等級によっては1,000kgを超えるものもあるが、アーマーマックスの重量は180kgと比較的軽いのが特徴だ。これにより「Golf GTI」の乾燥重量は約1,610kgに増加するものの、走行性能にはほとんど影響がない。

アーマーマックスはより高い保護等級も提供しているが、コンパクトモデルには適用できない。「レンジローバー」、「トヨタ ランドクルーザー」、「ランドローバー ディフェンダー」などの大型SUVも、アーマーマックスでは保護等級VR6/VR7(B6/B7)の装甲を施すことが可能だ。しかし、このような改造は、重量が大幅に増えるため、シャシーやブレーキの補強・改造が必要になり、非常にコストがかかる。

弾丸のようなVW Golf GTIは、10万ユーロ(約1,450万円)弱の価格

このような完全な改造のためには、少なくとも1,800時間の労働時間が必要であると同社は見積もっている。費用については、常にお客様の具体的な希望に依存するため、一概に言うことはできないとのこと。

しかし、このコンパクトなGolfも、決してお買い得ではない。充実した装備のベーシックな車両を含めると、約98,800ユーロ(約1,430万円)相当となる。Golfには大金だが、自分の命は自分で守る人には必要となる!?

(Text by Jan Götze / Photos by Armormax)

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