「ゴルフeTSI Active」と「ゴルフeTSI R-Line」の燃費をチェックし、その数字にただただ驚くばかり……という話をこれまでレポートしてきました。

ゴルフ8の低燃費には、新たに採用された48Vマイルドハイブリッドシステムや、0.275という低いCd値(空気抵抗係数)などが貢献していますが、やはり一番効いているのが1Lと1.5Lのエンジン。「EA211 TSI evo」と呼ばれる最新世代のガソリンエンジンが搭載されています。

画像1: ゴルフ8はエンジンもすごかった!

まずは1L直列3気筒ターボですが、ボア74.5×ストローク76.4mm、排気量999ccという数字はT-Crossの1.0 TSIと同じですが、ゴルフ8の1.0eTSIは圧縮比が11.4と高められています。ターボエンジンの場合、圧縮比を高めると負荷が高い領域で“ノッキング”が起こりやすくなりますが、1.0eTSIでは“ミラーサイクル”という燃焼方式を採用することで実質的な圧縮比を下げてノッキングを起こりにくくしています。

これにより、排ガス温度も低めに抑えられるため、VTG(可変ジオメトリーターボ)の搭載が可能になり、低回転時でも十分な過給が得られるようになっています。その結果、全域でレスポンスが良く、高効率なエンジンに仕上がっているのです。

一方、1.5L直列4気筒ターボは、負荷が低いときに4気筒のうち2気筒を休止するACT(アクティブシリンダーマネージメント)機構を採用。2気筒モードでは1.5Lの半分、すなわち0.75Lエンジンとして作動しますので、そのぶん燃費を稼ぐことができます。一方、加速が必要な場面では余裕ある1.5Lエンジンとして機能しますので、低燃費と高性能を両立できるというわけです。

画像2: ゴルフ8はエンジンもすごかった!

さらに350バールの高圧コモンレールインジェクターやプラズマコートシリンダー、アルミクランクケース、シリンダーヘッド一体型エグゾーストマニフォールドなどにより高効率・高性能化を実現するEA211 TSI evo。こうした技術の積み重ねが、ゴルフ8の低燃費の貢献しているわけですね!

それにしても、ガソリンエンジンで30km/Lを超えてくるとは、ゴルフ8の高い実力に脱帽です!

(Text by Satoshi Ubukata)

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