ゴルフ8を運転するとき、いまだに慣れないのがシフトレバーの操作です。しかも、操作方法がいままでとは微妙に違っているところがあって……。
ゴルフ8の特徴のひとつに、以前に比べてコックピットのデザインが大きく変わったことが挙げられます。そのひとつがDSGのシフトレバーです。
ゴルフ8では、“シフト・バイ・ワイヤー”を採用することで、レバーそのものが小振りなスイッチになり、センターコンソールがすっきりとしました。操作はシフトレバーを前後させることで「R」「N」「D」「S」を選択。「P」は独立したプッシュスイッチを使って選びます。
ここで気になるのが、シフトレバーではマニュアルモードが選べないこと。Dレンジを選択した状態で、ステアリングホイールのパドルを操作すると一時的にマニュアルモードになりギヤを選べるのですが、ある程度時間が経つとDレンジに戻ってしまいます。マニュアルモードを維持したいときには困ります。
しかし、取扱説明書をよく読むと、DレンジからSレンジに切り替えたあとにパドルを操作すると、マニュアルモーが維持できるとありました。実際に試してみると、パドルを操作したあとは走行中はもちろんのこと、停止から再発進する場合でもマニュアルモードが維持されました。もちろん、「OFF」と記された右側のパドルを手前に引いたまま数秒待てば、Sレンジに戻すことができます。
また、別の記事にも書きましたが、「コースティング」にもはじめは戸惑うかもしれません。走行中にアクセルペダルを離すと、エンジンブレーキを効かせずに惰力走行する「コースティング」を行います。加えて、マイルドハイブリッドシステムを搭載するゴルフ8では、コースティング時にエンジンをオフにして燃費を稼いでいます。
ゴルフeTSI R-Lineにもこの機能が搭載され、アクセルペダルをオフにすると頻繁にコースティングが作動するため、いわゆる“エンジンブレーキ”が効かないのです。
もしエンジンブレーキを効かせたければ、セレクターレーバーで「S」を選ぶか、パドルを使ってマニュアルモードを選ぶことでコースティングが解除できます。
また、「D」で走行中にコースティングに切り替わった場合に、「-」と記された左側のパドルを操作すると「D」のままでコースティングが解除されます。さらに「-」を操作するとマニュアルでギヤがシフトダウンできるので、より強いエンジンブレーキを得ることが可能です。
他にも従来のフォルクスワーゲン車とは操作が異なるところがありますので、まずは取扱説明書を見直すことをお勧めします!
(Text by Satoshi Ubukata)