「T-Cross」に続き、日本市場に新たに投入されたSUV「T-Roc」をさっそく試乗。その第一印象は?

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「ティグアン」と「T-Cross」のギャップを埋めるゴルフクラスのSUV「T-Roc」が発売になった。クルマの概要は下記のニュースをご覧いただくとして、今回は4つあるグレードのなかから、18インチホイールを装着する「T-Roc TDI スポーツ」を試乗した。

T-Crossの兄貴分となるT-Rocは、T-Crossに比べて全長が125mm、全幅が65mmそれぞれ大きく、一方全高は10mm高いだけということもあって、ワイドなボディが強調されるとともに、クーペをイメージしたルーフラインのおかげで伸びやかなサイドビューが実に印象的だ。

画像: 新たに導入されたT-Roc(写真左)とT-Cross(写真右)

新たに導入されたT-Roc(写真左)とT-Cross(写真右)

一方、インテリアは、デジタルメータークラスター“Active Info Display”や純正ナビゲーションの“Discover Pro”を標準装着とし、水平基調の広がりのあるコックピットとあいまって、T-Crossよりもひとクラス上の余裕と上質さが感じられる。

画像1: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI スポーツ

6:4の分割可能式リヤシートは、スライドやリクライニング機構は備わらないものの、頭上、足元ともに広いスペースが確保され、自然でゆったりとした姿勢がとれるのがうれしい。

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荷室は、奥行きが約80cm、幅が約100cmとボディサイズ相応の広さで、ゴルフの380Lに対して65L上まわる445Lを確保する。荷室のフロアを下げて使用することも可能で、さらに後席を倒せば最大1,290Lまでスペースを拡大できるのが頼もしい。

画像2: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI スポーツ

運転席に座ると、適度なサイズと適度のサポートを持つスポーツシートが、身体を包み込む。メーターはいまやすっかり見慣れたデジタル式の“Active Info Display”が標準で装着され、新しい世代のモデルであることを再認識することになる。

うれしいのは、電動パーキングブレーキが装着されること。おかげで、アダプティブクルーズコントロール“ACC”使用時に、前車に追従して車両が停止しても、勝手にACCが解除されることがなく、ストップ&ゴーを繰り返す首都高速道路の渋滞などでは、とても楽なのだ。もちろん、簡単・確実にパーキングブレーキを操作できるというのも助かる。

画像10: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI スポーツ

さっそく走り出すと、2.0 TDIエンジンと7速DSGを手に入れたT-Rocは、期待どおりの力強い加速を見せてくれる。

最高出力110kW(150ps)/3,500〜4,000rpm、最大トルク340Nm(34.7kgm)/1,750〜3,000rpmの2.0 TDIは低回転からトルクに余裕があるので動き出しが軽く、アクセルペダルを強く踏みつけなくても加速は十分すぎるほどだ。その際のノイズは、ガソリンエンジンよりも大きめではあるが、スピードが上がるにつれてあまり気にならなくなる。

高速道路の合流などでアクセルペダルを深く踏めば、力強い加速が4,000rpm超まで続く。7速DSGによるシフト動作もスムーズで、SUVとTDI+DSGの相性は抜群といえる。

画像11: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI スポーツ

18インチタイヤを履くT-Roc TDI スポーツの走りは、多少タイヤの重さや硬さを感じる場面はあるものの、SUVとしては十分に快適なレベルに仕上がっている。その挙動も、多少ボディの上下動が気になる場面もあるが、SUVとしては落ち着いており、目地段差を越えたときに伝えてくるショックも許容できるレベルだ。

意外だったのがその身のこなしで、思いのほか軽快なハンドリングがうれしいところ。T-Crossと乗り比べると、T-Rocは快適性、ハンドリングなどあらゆる点で高いレベルにあり、サイズ以上の差を見せつけられた。

画像12: 【ミニ試乗記】T-Roc TDI スポーツ

気になる燃費は、高速道路を流れにのって走ったときが20〜21km/L、ややペースを落として80km/h前後で巡航したときには約25km/Lをマークしている。

動力性能、走行性能ともに高いレベルを実現するT-Roc。装備を考えるとそのコストパフォーマンスはとても高く、同クラスのライバルに対する競争力も高い。SUVブーム真っ只中ということもあって、ゴルフに替わる選択肢として、今後人気が高まるに違いない。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, VGJ)

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