2019年9月9日、フォルクスワーゲンは、フランクフルトショーの前夜祭で、電気自動車「ID.」シリーズの第1弾となる「ID.3」を発表し、2020年半ばからドイツでの販売を開始する。
![画像1: VWが電気自動車「ID.3」を発表](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783350/rc/2019/09/10/4852a2efd0a41f6ebc16223688122b063eb13cf9_xlarge.jpg)
ID.3は、電気自動車用のプラットフォームとして新たに開発されたMEB(モジュラー・エレクトリック・ツールキット)を用いた最初のフォルクスワーゲン。電気モーターを含む駆動ユニットをリヤアクスルに一体化する一方、駆動用バッテリーはアンダーボディの搭載することでフラットなフロアを実現。フロントセクションにはエアコン用のコンプレッサーやステアリングラックなどを収めている。
![画像2: VWが電気自動車「ID.3」を発表](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783350/rc/2019/09/10/1ff0f5f0904c63c54a844001f330bd983dcb66c5_xlarge.jpg)
ID.3のボディサイズは、全長4261×全幅1809×全高1552mm、ホイールベースが2765mm。コンパクトであるとともに、前後オーバーハングが短く、ホイールベースが長いのが特徴だ。
電気自動車専用のデザインを採用するID.3は、冷却用の大きなエアインテークを必要としないことから、フロントグリルのないすっきりとしたマスクを実現している。切れ長のLEDヘッドライトと新デザインのロゴが、フォルクスワーゲンの新しい顔を形づくる。
![画像3: VWが電気自動車「ID.3」を発表](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783350/rc/2019/09/10/7f5c37410365b02dd01d75989befd6c197e29b8b_xlarge.jpg)
前後オーバーハングを切り詰めたプロポーションもID.3の特徴のひとつ。リヤエンドでは、ガラス製のトランクリッドとその両端に配置されるLEDテールライトが、このクルマを強く印象づける。
![画像4: VWが電気自動車「ID.3」を発表](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783350/rc/2019/09/10/fbf39e6dc3f5125088c45ce48ac80b2d709229ac_xlarge.jpg)
インテリアでは、パワーウインドーとハザードランプのスイッチ以外はタッチスイッチを採用する。フル液晶のメーターパネルを搭載。ダッシュボード中央のディスプレイでは主要な情報が確認できる。
流れるような曲面で構成される室内は「オープンスペース」と呼ばれ、開放的な雰囲気が強調される。ラゲッジスペースは、標準的なバッテリー容量のモデルで385Lを確保する。
![画像5: VWが電気自動車「ID.3」を発表](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783350/rc/2019/09/10/bbba64e28298d7df18b919ecd79de74bacc9ebe3_xlarge.jpg)
ID.3では、45kWh、58kWh、77kWhの3種類の駆動用バッテリーが用意される。それぞれの航続距離は330km、420km、550kmで、最初に発売される「ID.3 1st」は標準的な58kWhバッテリーが搭載される。バッテリーには、8年間、または、16万kmの保証が付く。
ID.3 1stの場合、100kWの急速充電器を使用すると、30分の充電で約290km分のエネルギーの充電が可能だ。
![画像6: VWが電気自動車「ID.3」を発表](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783350/rc/2019/09/10/5016b0048477ab2afc49c3b24869603ed6bf20be_xlarge.jpg)
![画像7: VWが電気自動車「ID.3」を発表](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783350/rc/2019/09/10/dc4fa35fd37fec7173bb942770f2984b9bd80b65_xlarge.jpg)
ドイツにおけるID.3のベース価格は30,000ユーロ(約360万円)未満で、予想される政府補助金を考慮すると、一般的なコンパクトカーとほぼ同じ金額で購入が可能になる。
フォルクスワーゲンが、空冷ビートル、ゴルフに次ぐ大変革と位置づけるIDシリーズの投入。今後、さまざまなバリエーションが登場することになる。
(Text by Satoshi Ubukata)