2019年7月13日、14日、静岡県の富士スピードウェイで「TCR Japan Series 2019 Round 3 FUJI SPEEDWAY」が行われ、土曜、日曜ともにVolkswagen Golf GTI TCRが表彰台を獲得した。
TCR車両で競われるスプリントレース「TCRジャパン シリーズ」の第3ラウンドとなる今回は、Audi RS 3 LMSが6台、VW Golf GTI TCRが4台、ALFA ROMEO GIULIETTA TCRが2台、Honda CIVIC TCRが5台の計17台が、梅雨空の富士スピードウェイに集まった。
今回もまた、土曜日に「Saturday Series」、日曜日に「Sunday Series」が行われ、両日とも、20分間の公式予選と、23分+1LAPの決勝レースが行われる。
7月13日 Saturday Series
この日の午前に行われた予選では、Audi RS 3 LMSの#21 篠原拓朗選手(Hitotsuyama Racing)がポールポジションを獲得。これに、ジェントルマンクラスの#33 前嶋秀司選手(GO&FUN Squadra Corse/ALFA ROMEO GIULIETTA TCR)、#52 密山祥吾選手(埼玉トヨペットGreen Brave/VW Golf GTI TCR)が続いた。
午後4時24分からの決勝はあいにくの雨模様。スタートを上手く決めた#33 前嶋選手と#52 密山選手がまずはリードするが、その周の最終コーナーで#33 前嶋選手がコースアウトしている隙に、6番手からスタートした#25 松本武士選手(和歌山中央RT with TEAM 和歌山/VW Golf GTI TCR)が一気にトップに躍り出た。
序盤は、#25 松本選手、#52 密山選手、#19 HIROBON選手(BPR☆HITMAN☆ANDARE Golf GTI/VW Golf GTI TCR)のゴルフ3台が上位を独占。一方、ポールポジションの#21 篠原選手はCWと呼ばれるハンディウェイトが増量されたこともあってペースが上がらない。
レース中盤、3台のゴルフに#33 前嶋選手のジュリエッタと、#5 金丸ユウ選手(TEAM GOH MODELS/Honda CIVIC TCR)が迫ってきた。#5 金丸選手は予選前にエンジンを交換したことから、決勝では最後尾からスタートしているが、雨のセットアップが決まったこともあり、みるみるうちにポジションをアップしていたのだ。
そして#5 金丸選手は8周目にトップに躍り出、最終的には2位の#25 松本選手に9秒もの差をつけて優勝を果たした。ジェントルマンクラストップの#33 前嶋選手は、オーバーオールで3位表彰台を獲得している。
7月14日 Sunday Series
雨のなか、午前8時10分から行われた予選では、前日、驚異的な速さを見せたシビックの#5 金丸選手が初のポールポジションを獲得。これにゴルフの#25 松本選手、シビックの#18 マシュー・ホーソン選手(KCMG)が続いた。
決勝は雨は上がったものの、路面はウェットコンディションのまま。フロントのみスリックタイヤを装着するという奇策に出るチームもあったが、ほとんどがレインタイヤを履いてスターティンググリッドに着いた。
レース序盤は、ポールポジションから見事なスタートを決めた#5 金丸選手がリード。これを、#25 松本選手、#52 密山選手、#21 篠原選手が追うかたちに。
その後方から#33 前嶋選手が追い上げ、4周目には#52 密山選手を捕らえて3位に浮上。その後、#25 松本選手と激しい2位争いを繰り広げ、10周目にはポジションを逆転する。
この間にも#5 金丸選手は後続との差を広げ、12周のレースでポール・トゥ・ウィンを果たした。#25 松本選手は2日連続で表彰台を獲得している。
ジェントルマンクラスでは、フロントのみスリックタイヤを装着したゴルフの#19 HIROBON選手がペースを上げることに成功し、クラス2位、オーバーオールで5位でレースを終えている。
次の第4戦は岡山国際サーキットでの開催。Saturday Seriesが9月28日(土)、Sunday Seriesが9月29日(日)に開催される。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by TCR Japan)